【開催見解】第1回浦和競馬（4/28～5/2）

４月28日～５月２日までの浦和開催のメインを飾るのは３日目、４月30日に行われるしらさぎ賞(３歳以上牝馬オープン、1400m)。実績的に上位はレッドクラウディア。中央時クイーン賞などダート戦で４勝を挙げ、大井転入後は正直物足りないが、放牧に出されて立ち直っており初戦から勝ち負けになる。昨年金沢で行われたＪＢＣレディスクラシックで３着の実績があるのがキモンレッド。こちらも大井転入後の走りは物足りないが、南関東の牝馬同士なら当然勝ち負けできる器、軽視は禁物だ。中央時の実績では見劣るが、大井転入後の成績では前記２頭を上回っているのがビタースウィート。ここ２戦は交流重賞で結果を残せなかったが、東京シンデレラマイル優勝から十分に勝ち負けに持ち込める。浦和は初コースになるが、スピードが生かせる分向きそうなのがエミーズパラダイス。牡馬相手のオープン特別で勝ち負けできる器で、牝馬同士なら面白い。前走からレース間隔は開いたが、中央から転入後ここを目標に使われてきたのがマイネエレーナ。元中央２勝馬だが、浦和転入後は４戦３勝２着１回。前走Ａ２下で２着に敗れはしたが素質的にはかなりのもの。牝馬限定戦なら通用して不思議はない。トライアルを快勝したショコラヴェリーヌ、トライアル２着ケンブリッジナイスも力をつけており、実績馬とは斤量差があるだけに上位争いは可能。暖かくなって復調気配のハードデイズナイト、今年初戦ではあるが力があるミヤサンキューティも侮れない。

初日、４月28日のメインは卯月特別(Ｂ２三組、Ｂ３一組 1600m)。ここではまだ格下の存在だが、力を秘めているナイトホークスが有力。未だに連勝したことがないのは玉に瑕だが、ここでも崩れはしないはず。差し一手の印象だったが、前走で先行して粘り抜いたのがファルコンクロウ。あの走りは高く評価できる内容のもので、ここに入っても勝負になる。逆に、先行馬だったが、差しに徹するようになって結果を残せるようになったのがカネツパワー。中団の外目を追走したいだけにこの大外枠はプラスだし、展開次第では差し切り勝ちまである。あとは前走の内容が良かったマイネルウィット、休み明けを３戦して復調気配のグレコあたりにも注意が必要だ。

２日目、４月29日のメインはプリムローズ賞(３歳以上オープン 1400m)。ここは好調馬、実力馬が揃って面白いレースになりそうだ。中央時ダート戦で５勝を挙げ、船橋転入後も勝ち切れないが重賞で３着が３回あるサイオンが有力。前走のダイオライト記念の惨敗は度外視、この距離なら崩れることはないはず。東京スプリントを快勝したノーザンリバーと差のない競馬ができていたトキノエクセレントは、中央から転入初戦になるが注目したい１頭だ。中央時の５勝は全てダート1400ｍでのもので、この条件はベスト。中央時芝ではあったが５勝を挙げているサトノタイガーは、前走の５着でダート戦にも目処が立った。叩かれた今回は更に上を目指せる。昨年の黒潮盃、戸塚記念を制しているトラバージョは休み明けを２戦して復調しているし、昨年のクラウンカップ、東京湾カップの覇者アメイジアもそろそろ走り頃。オープン特別２勝のタマモスクワートはゴールドカップ２年連続２着の実績があり、ここに入っても見劣りはしない。他にもスピード上位のアーリーロブスト、浦和1400ｍがベストと思われるサチノシェーバーも力差はないし、惨敗後ではあるがセイリオスあたりの巻き返しにも注意したい。

４日目、５月１日のメインは芝桜特別(Ｂ１、Ｂ２一組 1600ｍ)。前走Ａ２下の準重賞で敗れ、連勝は６でストップしたが自己条件で見直したいのがポイントプラス。浦和は初コースになるが、浦和向きのスピードの持ち主でここは巻き返す。短距離戦がベストのオベロンホワイトは今後が期待される４歳馬。休み明けを２戦２勝と充実著しく３連勝も可能。復調気配のキタサンオーゴンや、川崎1500ｍのレコードホルダーのハバナマティーニも暖かくなって走りが良化している。あとは実力馬ミータローや中央時３勝の実力馬ロジスプリング、地元のイケノエイトマンも注意したい。

５日目、５月２日のメインは八十八夜特別(Ｂ２二組 1500ｍ)。近走が安定しているキングクリチャンは、大井在籍馬だが左回りで結果を残しており、近走の充実振りには目を見張るものがある。浦和では５戦して２着３回、３着２回と堅実なのがワタリドラゴン。船橋転入後は未勝利なのだが、得意の浦和なら軽視は禁物だ。前走キングクリチャンと接戦を演じたフルチャージは浦和で４勝を挙げており、再度注目したい。地元勢では前走を快勝したタマモルーキーや、近走の成績は一息も力があるコウユーサクラサクが面白い。自己条件でステップインタイムも注意したいが、やはり浦和コース向きではなく展開待ちになる。それならこの距離３勝ハードパワーやビッグショットの方が狙い目がある。

(勝馬　山形宗久)