【開催見解】第12回浦和競馬(3/27～31 重賞:桜花賞)

　平成28年度第12回浦和競馬は３月27日から31日までの連続５日間開催。今開催のメインレースは３日目の３月29日、水曜日に行われる南関東３歳牝馬クラシック第一弾となる桜花賞。

　初日のメインはＢ３三組による春光特別1600メートル。９頭立てと落ち着いた頭数となったが、桜花賞と同じ舞台だけに、レース内容には要チェックを。注目は２連勝中で地元船橋開催をパスしての連続浦和遠征となるジランドラ。今回からＢ３へ昇級となるが、充実している今なら壁などなさそう。また、日曜日から月曜日にかけて降雨予想とはいえ、渋った馬場で３着歴もあり、馬場悪化でも評価を落とす必要なし。マイネマレフィカは近走が案外も、５走前に今回と同条件をＶ。好枠を確保して変わり身を警戒。ワインシャワーもここにきて良化気配が窺える。先行力があり、雨が降って前有利の馬場になれば流れ込みも。

　２日目のメインはＡ２下の牝馬による1400メートル戦のティアラカップ。ここは出走全馬にチャンスがありそうな非常に難解な一戦となっている。一応、地元浦和の1400メートルで９戦５勝、２着２回、３着１回のビーインラプチャーに注目も、浦和向きの機動力を持つ大井のニシノラピート、転入緒戦でもＪＲＡ1000万条件で３着があるレディカリビアン、嵌まれば切れる船橋のタケショウメーカー、先行できれば渋太いエースヴィクトリア、交流重賞の前走は度外視可能なスラリーアイスなども互角以上の評価が必要。なお、当レースはしらさぎ賞トライアルとなっていて、１着馬と２着馬には４月26日に施行予定の牝馬重賞、しらさぎ賞への優先出走権が与えられる。

　３日目のメインは３歳牝馬による南関東クラシック第１弾、桜花賞1600メートル。昨年の東京２歳優駿牝馬の勝ち馬ピンクドッグウッドは先週の京浜盃を使って２着。この後は東京プリンセス賞とのことで、当舞台には不在。となると前哨戦のユングフラウ賞掲示板組。ステップオブダンス、アップトゥユー、グラスサファイア、スターインパルス、アンジュジョリーなどによるＶ争いになりそうだ。特に注目は東京２歳優駿牝馬、ユングフラウ賞をともに２着のアップトゥユー（ピンクドッグウッドと同じグランド牧場産のサウスヴィグラス産駒）。前走、56キロを背負っての連対は評価してよく、コース２度目、定量戦なら、戴冠の可能性十分。勿論、ユングフラウ賞の勝ち馬ステップオブダンス（ノーザンファーム産のゴールドアリュール産駒）も勝ち負け必至。ただし、コーナーの途中がスタート地点となっている特殊な浦和1600メートル。明らかに外枠は不利で内枠が有利。枠順は大きなウェートを占める。有力馬が外枠に入ったら、波乱の目も考えておきたい。なお、当レースの１着から３着馬には５月11日に施行予定の第31回東京プリンセス賞への優先出走権が与えられ、勝ち馬には６月14日に施行予定の関東オークスへの優先出走権も与えられる。

　４日目はＢ１・Ｂ２一組による弥生特別1500メートルがメイン。まだ出否未定だが、出てくれば南関東で10勝、２着４回、３着２回と崩れ知らずのダイヤルミナスが軸に。ビッグジャイアントはグングン力をつけてきている地元浦和期待の４歳馬。前走は格上相手のＡ２下で出遅れながら３着。自己条件の組み合わせならＶ圏内へ。サトノアビリティは休み明け３戦目の前走でキッチリと勝利。まだまだ上積みが見込める実力馬。浦和コースも過去２戦して１着、２着と結果を出しているだけに、まず好勝負に。ジュンサザンクロスは脆さ同居の逃げ馬だが、スンナリと自分の形に持ち込めればひとクラス上の力を発揮。メンバー強化、距離延長でも軽視は禁物。

　最終日のメインはＢ２二組によるブラッドストーン特別1400メートル。リュウノプリンスは浦和で６戦して２着３回、３着２回。流れにさえ乗れれば簡単には崩れず、ここは３戦連続の浦和遠征。３着だった前走よりメンバーも緩和してチャンスは十分。ナイキアフォードは今回と同条件の前走で連対。勝ち味には遅いが、展開、流れひとつで出番が。グッドネスは昨年の６月から12戦連続して掲示板の安定感。川崎のＢ２特別を完勝しての遠征で、浦和でも過去２勝。ここも重視は当然。他にはスーパプルーム、カスタネットなども有力。船橋勢が上位を形成しそうだ。

（ケイバブック・木村悟）