【開催見解】第9回浦和競馬（11/19～23　重賞：浦和記念[JpnII]）

平成３０年度組合営第９回浦和開催は１１月１９日から２３日までの５日間開催。

初日のメインは「樅の木特別」　Ｂ３四組　１５００メートル。

　夏休み明けを２着と好発進を決めたサクセスコード。前走も相手が速かっただけで時計的には走れているし、大型馬だけに使われての上積みも見込めそう。ベストといえる地元の１５００メートルの距離延長もプラス材料だ。休み明け２戦目以降、１、２、１、３着と好調モードのツーエムカイザーが強敵で、４歳牝馬の成長株グローリアスペルレ、転厩初戦をひと叩きしたグランプリアクセルも上位を狙える存在だ。船橋から地元に戻るのは好材料のケイティーセキトバ、そろそろＢ３の流れに慣れてくればシンボリダムールの食い込みも一考したい。

２日目のメインは「霜月特別」　Ｂ１下選抜馬　１９００メートル

　翌日のＡ２下ではなく、自己条件のＢ１下を狙ってきたビッグジャイアント。前２戦こそ大敗しているが、７浦和の勝ちっぷりは忘れがたくまだ見限れないところ。この浦和１９００メートルでも３着と距離不安はなく、すんなり先行できれば簡単には捕まらないはず。こちらも先行が条件だが、むしろ距離延長で楽に行けそうなアドミラルティ。こちらも川崎２０００メートル勝ちがあり距離不安はまったくない。障害を経ての転入ながらＪＲＡ１勝はダート１８００メートルのクリスタルバブルス、３歳の成長株で浦和も得意のトーセンノワール、浦和１戦１勝で、距離も問題なそうなビレッジゴールドも使ってくれば侮れない。

３日目のメインは準重賞「18’まがたま賞（ゴールドカップＴＲ）」　Ａ２下選抜馬　１４００メートル

　昨年このレースでも勝っているサニーデイズは、浦和１４００メートル〔２２０１〕。唯一の５着も昨年のゴールドカップでのものだけにコース適性の高さは疑いようがない。前走同条件を勝っていて衰えもないだけに、ここもまず上位は外さないか。７月に戦列復帰後４連勝、特に前走ではＡ２下を快勝と一気に出世してきたシンボリラピッド。浦和コースも１戦１勝と不安はなく、ここも好勝負になりそう。８浦和ではサニーデイズとタイム差なしの競馬で２着のファイヤープリンス、ＪＲＡ４勝で転入初戦を叩いたロードフォワードも争覇圏に加わりたいところ。
　
４日目のメインは「ひいらぎ特別」　Ｂ２一組　１４００メートル

　前走は重馬場とはいえ浦和１６００メートル１分４０秒０、９馬身差の逃げ切り勝ちを飾ったゾンネンブルーメ。デビュー２連勝した素質馬が軌道に乗ってきた印象だ。その前走でみせたスピードなら１４００メートルの短縮も問題ないだろう。勝ちみに遅いが先手さえ取れればハイペースでも連対を外さないエスシーエイト。ゾンネンブルーメに加え、ひと叩きして得意の浦和に照準のアップドラフトも同脚質だけに、展開面がカギを握りそう。ハイペース必至で差し馬の台頭にも注意を払いたいところ。

５日目のメインは重賞「第３９回浦和記念」　３歳以上オープン　２０００メートル

　ＪＲＡ勢は４頭が参戦。なかでも注目は３歳馬のグリムか。南部杯をルヴァンスレーヴが勝ち、ＪＢＣクラシックではオメガパフュームが２着するなどハイレベルな世代だが、同馬もすでに白山大賞典（金沢）でレコードタイムで古馬を撃破済み。左回り・小回りとも問題はないだけに、トリッキーな浦和コースもうまく立ち回れるはず。残る３頭はＪＢＣクラシックいずれもふた桁着順だが度外視していい。中で注目はアポロケンタッキーで、７船橋日本テレビ盃で２着時の鞍上、モレイラ騎手は再び騎乗。オールブラッシュもウォーエンブレムの産駒らしく難しいところはありそうだが、田辺騎手とのコンビではかしわ記念２着など相性がいい。クリソライトはやはり長期休養が響いた印象で、ひと叩きでどこまで復活できるか。
　対する地方勢も３歳馬に注目。ヤマノファイトは休み明けの前走・埼玉新聞栄冠賞は２着までだが５８キロを背負っていたことを考慮なら及第点以上。メンバー強化でも斤量は４キロも減るし、一発があっても驚けない。埼玉新聞栄冠賞を勝ったトーセンデュークは正直南関ダートでは…と思っていたが、いい意味で期待を裏切られた。このメンバーで同様の競馬は厳しいだろうが、芝とはいえＪＲＡ時の実績はＪＲＡ勢とは互角以上。やはりノーマークは禁物か。

文　　鎌田智也