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【開催見解】第3回川崎競馬(6/10~15 重賞:関東オークス[JpnII])

2019年6月9日

 初日のメインレースはB3とC1による、くろうま賞で距離は1600メートル。この組み合わせなら素質上位はデランブル。デビュー当初から期待の大きかった馬だし、多少足踏みをしている印象もあるが、前走で変わり身を見せて叩き3戦目の今回はきっちり決めたいところ。単純な時計比較でも優位に立つ。

 当面の相手は決め手鋭いキョウワヴィランとヤマニンウリエル。前者の前走は出遅れながらもひと捲りで押し切り時計、着差以上に強い内容だった。地方に移籍後は6321で着外なしと抜群の安定感を誇っており、馬体も増えて益々充実している印象を受ける。後者の前走は3着止まりだったが、これは展開のアヤに加えてやや重かった影響。それでも上がり最速の脚を使っていたし、全く悲観することはなく、仕掛け処ひとつで巻き返しは容易。単勝の魅力は同馬だろう。

 ルーレットスピナーの前走は初コースながら連対を確保。再度この舞台に照準のローテーションには好感が持てるし、順当に時計も詰められそう。渋った馬場の方がいいタイプだけにこの季節は同馬向きだろう。V候補と考えてもいい。

 キョウモバライロの前走は一息入って多少太目に映ったが、それでも0秒8差の3着と及第点の内容。コース替わりに不安なく、いかにもここを狙ってきた感じがあるし、ひと雨あって馬場が渋れば尚いい。

 その他ではデキ落ちないアルマライルとボーンレガシー、詰め甘いが相手なりで手堅いプリモといった辺りも圏内に入る。

 

 2日目のメインレースはA2下によるファンタスティックチャレンジで距離は1400メートル。1着馬には7月25日に浦和で行われるプラチナカップの優先出走権が与えられる。中心になるのはワンパーセントになりそう。移籍後は前走は含めてA2下で4勝を挙げており、引き続きA2下の条件に出走できるのは極めて有利。距離実績は一息だが、これは中央での話。移籍後の内容からマイナスになるとは思えずV3可能だ。

 ベイビータピットもA2下の条件では3勝を挙げており、オープンでも連対がある実力馬。今回は2月以来の実戦となるが、出走してくるからには力を出せると判断して良く、いきなり注目するのは当然だろう。

 ゴッドフュージョンの前走は思わぬ大敗だったが、浦和は不向きだけに度外視できるし、調子落ちは全く見られない。川崎は7戦4勝2着1回と得意にしており、1400メートルも3120だから反撃必至だ。

 アムールリアンは前走こそ案外だったが、3走前にはしらさぎ賞トライアルを制して、2走前の本番でも2着と好走。充実振りは目立つが、川崎は3戦何れも着外とコース適性に疑問が残るのは事実。ある程度展開の助けが必要か。

 それならば一息後の前走Vで立ち直ったアルファベット、休み明けの前走5着で型通り良化トーセンペンタゴン、力量互角ブレーヴマンといった辺りの方が上位に食い込みそう。

 

 3日目のメインレースは関東オークスで距離は2100メートル。まずは中央勢から取り上げる。マドラスチェックはダート路線に変更後2連勝。アメリカ血統だけに納得できるところだが、芝でも大きな崩れがなく能力そのものが一枚違う印象。距離に不安なく、小回り向きの先行力がある点も強調できる。

 ローザノワールは間隔を開けて馬体の成長を促してからは走りが安定してきた。特に前走は翌日の準オープンが51秒3で0秒1しか違わない好時計で他馬を圧倒。おそらく今回も逃げの手だろうし、自分のリズムを保てればここも突破できる勢いがある。

 ラインカリーナは3月以来の実戦となるが、態勢に不足なく力は出せる仕上がり。その前走は3着だったが、上位2頭が強力だっただけにむしろ評価できる内容だったし、地方の重賞で勝ち馬を多数輩出しているパイロ産駒だから地方のダートは歓迎だろう。

 エリーバラードは前走は芝で相手も強力だっただけに参考外。佐賀の交流戦で2連勝からも地方のダート適性は証明済みだが、短距離色が強いだけに2100メートルに不安が残るだけに展開の助けがほしい。

 迎え撃つ地方勢は牝馬2冠のトーセンガーネットが大将格。桜花賞は見た目通りの圧勝で時計も極めて優秀だったし、前走は時計と着差以上に強い内容。ニューイヤーカップでは東京ダービーを制したヒカリオーソを退けているだけに中央勢が相手でも互角にやれる感触だし、06年チャームアスリープ以来の牝馬3冠達成のシーンも十分だろう。

 アークヴィグラスは昨暮の東京2歳優駿牝馬まで交流重賞のエーデルワイス賞を含めて重賞5連勝と、この時点では圧倒的な存在だった。その後に中央に挑戦してややリズムが狂った印象だが、前走の東京プリンセス賞で2着と復調は確か。中央勢が相手の今回は気楽な立場だし、思い切った競馬ならVまでありそう。

 

 4日目のメインレースはオープンによる川崎スパーキングスプリントで距離は900メートル。休み明けとなるノブワイルドは初距離だが、スピードタイプだけにむしろこの舞台は合っている公算大。何といっても昨年のテレ玉杯オーバルスプリントで中央勢を退けた実績は抜けているし、小久保厩舎だから仕上げに抜かりなくいきなり好勝負になるだろう。

 昨年の覇者ラディヴィナも前走Vで着実に状態を上げているだけに有力候補。この舞台では8戦7勝2着1回とほぼパーフェクトな内容だし、時計が計算できるのは強調点。今年も結果を残して重賞の舞台へ向かいところだろう。

 ヨンカーは中央の準オープンからの移籍で、移籍後に崩れたのはフジノウェーブ記念12着のみ。ウインタースプリント2着からオープン特別なら通用することは証明しているし、初物尽くしでもこの舞台ならより持ち味が生きるはずだ。

 ジュンヒラメキの前走は前述ラディヴィナとハナ差の接戦を演じて惜しい2着。一時調子を崩していたが、すっかり立ち直った印象があるし、時計勝負になればここに入っても一歩もヒケは取らない。

 バンドオンザランは2~3歳時に1200メートルの重賞3勝の実績。古馬になってからはタイトルに手は届いていないものの昨年のゴールドカップ2着で十分に力を示したし、スピードを生かす一連の内容を見ても距離はむしろプラスに働く。

 ソッサスブレイは前走オープン特別を制して状態の良さをアピールしたが、900メートル向きとは思えないし、初コースでもあり割り引きが必要だろう。

 

 5日目のメインレースはB2による旧吉田邸オープン3周年記念特別で距離は1500メートル。近走勝ち切れていないショウナンガレオンだが、ここ2戦はB2で3着と2着。着差も詰めてきておりクラス慣れは明らかだし、ここに入れば決め手上位の存在。極端なスローペースもない組み合わせだけに久々にチャンスだろう。

 ジョーパイロライトは格付け初戦で初の古馬相手となるが、京浜盃では不利がありながら見せ場十分の4着だから素質はB2でも楽に通用するはず。押せ押せのローテだっただけに多少疲れは気になるところだが、コース適性も証明済みで上位争い確実。

 オールザベストは前走変わり身を見せてVだが、岩手オープン馬だけに納得の結果。大型馬だけに更に良化が見込めるし、B2でも力量的に見劣る感じは当然しない。一気に波に乗りそうで連勝を期待する手は十分。

 レインハートの前走は案外な走りで5着だったが、これは間隔が開いていた2走前2着に好走した反動が多少あった様子。船橋所属の馬だが、川崎の方が走りはいいだけにこのローテーションは納得できるし、見直しは当然だろう。

 ナガラエンカの前走は移籍初戦で数字通り太かっただけに半信半疑だったが、上がり最速で見せ場十分の3着。1度使っての上積みは大きいし、少しでも直線が長くなるのはプラス。直線一気まで考えておきたい。

 

(勝馬 小栗 啓裕)

 

勝馬

 

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