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【開催見解】第5回大井競馬 (6/24~28 重賞:優駿スプリント、帝王賞[JpnI])

2019年6月23日

 初日のメインレースはB3によるタイタン賞で距離は1200メートル。休み明けで昇級になるが、素質高いセイジミニスターが中心となりそう。これまで8戦5勝の戦績だし、持ち時計の比較でも全く見劣ることはない。鉄砲駆けOKの気性だし、強敵も不在ならいきなり好勝負だ。

 

ヴォルムスは2走前に叩き一変。前走は4着だったが、これは展開のアヤで全く悲観することはないし、今回はB3同士で条件も緩和している。距離が1200メートルに戻るもプラス材料だけに巻き返しがあっても驚けない。

 

多少不器用な面があるキングシーバードだが、使い詰めだっただけに一息入れたのはおそらくプラスに働く。良馬場が理想なだけに天気は微妙だが、力通りの走りができれば上位争いに加われると見ていいだろう。

 

キョウエイスコールは転入初戦となるが、中央2勝クラスからの移籍だからB3格付けは有利といえる。サウスヴィグラス産駒の大型馬だけに間違いなく地方のダートは合っているはずだし、狙い目はあるだろう。

 

セレノグラフィーは前走こそ着外だったが、後手に回ったもので0秒7差だったし、2走前までは6戦連続で入着と手堅い走りを続けていた。調子落ちはないだけに前々で攻める本来の競馬なら反撃の可能性は高い。

 

 

 2日目のメインレースは3歳馬による優駿スプリントで距離は1200メートル。前走で連勝がストップしたアジュディカグラだが、これは一息入った影響でプラス15キロの馬体重が影響した印象が強かった。2走前までが4連勝で、その中には12秒台で乗り切ったものもあり、内容的には文句なし。このレースが目標で前走を叩き台と見れば見直しは当然。

 

 ポッドギルは3走前のユングフラウ賞で牝馬2冠トーセンガーネットを退けた星が光る。前走は後手に回り惨敗もあり得たケースだったが、上がり最速の脚を使って0秒1差まで追い上げていた。内容的には上位2頭以上のものがあったし、本来の前々で攻める競馬なら勝機十分だろう。

 

 前走のトライアル1着ロイヤルビクトリーと2着ヴァルラームも有力候補。前者は2戦目の1600メートルで大きく崩れたが、それ以外は1200メートルで4戦2勝2着2回と全く崩れを見せていないし、前走では持ち時計を更新と確かな成長力も見せている。良馬場でも走るが、道悪の方がよりパフォーマンスは上がるだけにひと雨あればプラス。後者は一時期デキを落としていたが、4勝を挙げている実力馬。馬場状態に展開不問は強味だし、重賞での厳しい流れはこの馬向き。ただ、今回はテン乗りになるだけに、その点に多少不安が残る。

 

 メンバー中、最多の6勝のナガタブラックは前走は古馬相手2戦目できっちり結果を残した。以前はスピード任せの競馬だけだったが、3走前に出遅れながらも豪快に差し切った辺りから脚質に幅を増してきた。大井コースも得意としているし、相手次第では大幅に時計も詰まりそうで、重賞でも全く見劣る印象はしない。

 

 ホールドユアハンドはクラウンCの覇者。1番人気に推された前走の東京湾Cは8着に終わったが、京浜盃を含めても1700メートルは本質的に長い印象。スピードタイプだし、中央では1150メートルの新馬を制しており、本来は短距離ベストの馬。この路線変更はプラスに働く公算大。

 

 

 3日目のメインレースは大一番の帝王賞で距離は2000メートル。オメガパフュームは去年の東京大賞典を制しており、ジャパンダートダービーでも2着とこの舞台での実績は十分。前走の平安Sは3着だったが、休み明けで決して万全とは思えず、加えて59キロの斤量もやや響いた格好。それでも0秒2差だから十分に力を示したといえるし、目標のレースに向けて今回は渾身の仕上げだろう。勝ち負け必至と見る。

 

 その平安Sを制したのはチュウワウィザード。これまで11戦全て3着以内と抜群の安定感を誇っているし、名古屋グランプリとダイオライト記念を制しており、地方のダート適性も証明済み。初コース、初距離の分を割り引いても上位にマークは当然。展開に左右されない点も大きい。

 

 フェブラリーSを制したインティは1800メートル前後で実績を残しており、初距離に不安は感じない。前走のかしわ記念は2着だったが、出遅れて多少強引になってしまった分で全く評価は下がらない。何頭かいる同型の存在はやや気になるが、自分の形に持ち込めれば圧倒するシーンまで十分にあるだろう。

 

 ミツバは今年の川崎記念の覇者。3月のダイオライト記念4着以来の実戦となるが、出走してくるからには力を出せると見ていいし、混戦になり渋太さが生きる展開なら浮上も十分。ただ、コース替わりは多少気になるところ。

 

 オールブラッシュは17年の川崎記念を制している。その後は昨年のかしわ記念2着があったが、11月の浦和記念で復活Vのあとは3着、3着、4着と走りに安定感が出てきた。距離延長はプラス材料だが、こちらもコース実績一息で対応が鍵になる。

 

 ノンコノユメは転入初戦になるが、18年のフェブラリーSを制しており、15年ジャパンダートダービー1着、16年の帝王賞2着とこの舞台でも実績十分。調教試験の動きなどを見てもかなり仕上がっている印象だし、地方移籍でもうひと花を咲かせるか。

 

 その他では勢い十分モジアナフレイバー、スーパーステションが中央勢相手にどこまでやれるかにも注目したいところ。

 

 

 4日目のメインレースはオープンによる武蔵野オープンで距離は1200メートル。前走のしらさぎ賞を制して重賞ウイナーの仲間入りを果たしたタイセイラナキラは本来地元1200メートルがベストで、11秒台で楽勝の記録もあるほど。軌道に乗ればこの路線で牡馬相手の重賞でも十分にやれそうな印象があるし、ここもアッサリ通過したいところだ。

 

 ラブミークンの前走は案外だったが、これは数字以上に太目が影響した感じが強かった。既にオープン特別では3勝を挙げているし、1200メートルにも全く不安を感じないだけに絞れていれば巻き返しは容易だろう。

 

 タマノシュタルクは初のオープン挑戦だが、これまで15戦して着外は1度だけと安定しており、まだまだ身長の余地を残している。単純に自分の持ち時計だけ走れば楽に通用しそうだし、決め手はむしろ上位の存在。ここの結果次第ではこの先の夢が広がる。

 

 ハヤブサマカオーの前走は5着だったが、転入初戦だっただけに内容的には及第点。中央時にはデビューから3連勝で兵庫ジュニアグランプリを制したほどの馬だし、地方移籍で再生される可能性は十分。多少余裕のある馬体だっただけに上積みも十分に見込める。

 

 バンドオンザランはこの舞台では17年に優駿スプリントを制している。道営時も含めて1200メートルの重賞で3勝の実績があるし、ここ一連に比べてメンバーも楽になった印象。状態面に不安もなく出番はあると考えたい。

 

 

 5日目のメインレースはB1によるサンケイスポーツ賞で距離は1200メートル。ムラ駆け傾向で勝ち切れないデニストンではあるが、前走が非常に惜しい内容で本調子に近い状態と判断できる。抜けた馬が不在の今回はやや相手関係も楽になった印象だし、久々にチャンスを掴むシーンも十分だろう。

 

 トップスターはここ2戦1400メートルで3着と5着だが、成績が示すように1200メートル以下がベストの短距離型。転厩後使いつつ徐々に環境にも慣れてきた感じだし、展開ひとつでVまであると見たい。

 

 ジェイケイライアンの前走は人気薄での好走だったが、中央3勝の実績があるだけに力量を考えれば納得の結果。1200メートルは微妙だが、フロック視は危険だけに再度好走を期待する手は十分。

 

 モンサンルリアンの前走は勝ち馬の決め手に屈したが、3走前にVだからひと頃に比べ状態が良くなっているのは明らか。気性面で課題を抱えており、ポカがあるタイプではあるが、力通りならここに入っても見劣る印象はない。

 

 エイシンヒートは出戻りではあるが、16年に優駿スプリントを制している実力馬。万全の態勢か微妙なところではあるが、右回りのワンターンが最も力を発揮できる舞台。配当的な妙味を考えると狙いは今回かもしれない。

 

 タッチライフは軽い馬場だったのは事実だが、昨夏にこの舞台で11秒6で快勝している。その後は地元浦和勢のみのメンバーではあったが、A2下の条件でも勝っており力量は確か。ひと雨あって時計勝負になれば怖い存在だ。

 

(勝馬 小栗 啓裕)

 

勝馬

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