【開催見解】第4回船橋競馬（7/14～17　重賞：習志野きらっとスプリント）

令和元年度、第４回船橋競馬は７月14日から17日までの連続４日間開催。開催最終日には地方競馬スーパーシリーズ2019のファイナルである習志野きらっとスプリントが行われる。

　開催初日のメインはＢ３による1200メートル戦の井藤漢方製薬のしじみの入った牡蠣ウコン杯。前開催、今回と同条件である八犬伝スプリントを休み明けながら４馬身差で完勝したマジックキー。ひと叩きした今回は更なる上積みが見込めそうで、何しろ勝って同条件というのも有利。全姉に2011年の東京ダービー馬クラーベセクレタがいる良血。軌道に乗れば確実に当級は突破できる素材だけに連勝を期待していい。グラッブユアダイヤも休み明け２戦目。前走は初めての1200メートルでどうかとも思っていたのだが、１分13秒７で走っての連対確保なら距離適性は十分。こちらも父ゴールドアリュールで母は交流重賞を５勝したグラッブユアハートという期待馬。注目の叩き２戦目だ。休み明け３戦目で変わり身を見せたマルボルクスシチー、転入３戦目でキッチリと時計を短縮してきたリトルレグルス、渋った馬場で３戦２勝３着１回のスガノファスリエフなども展開ひとつで上位争いへ。

　２日目のメインはＢ１・Ｂ２によるラジオＮＩＫＫＥＩ盃1200メートル。抜けた馬不在の組み合わせとなったが、安定感というならフェリスアローだろう。これまで1200メートルでは11戦して６勝、２着５回で連対パーフェクト。馬場の良否も不問、１分13秒８という速い時計も持っているだけに、今回も崩れることはなさそうだ。プレシャスクインも1200メートルでは９戦して４勝、２着１回、３着３回。掲示板を外しておらず、休み明けの前走を勝って更に良化も見込める。メンバー強化でも互角以上の期待。カスタネットの前走は休み明けでの大井遠征。結果は度外視していいだろう。ひと叩きして地元戻り、持ち時計の比較でも上位だけに見直しが必要に。エフィルヴェソンスも前走のＡ２下から条件が緩和して反撃可能。他では転入緒戦で初モノ尽くしではあるが、ＪＲＡ２勝の実績があるウサギノダンスに要注。

　３日目のメインはＡ２下によるひまわり賞1600メートル。勝って同条件となるのがヤンキーソヴリンだが、前走は５頭立て。重視は必要だろうが、９歳の夏を迎えて今回はメンバーが揃っているだけに簡単に連勝とはいきそうにない。サダムリスペクトは転入後、Ａ２下で２、２、１着。前走は重賞で10着に終わったが、自己条件に戻れば巻き返しは必至。ディアブルーダーはオープン特別勝ちの実績もある力量馬。今回は休み明け３戦目で３着以下がない地元船橋に戻るだけに反撃を期待。ベイビータピットの前走は休み明けで多少重目残りだった印象。休養前には当級で３勝。ひと叩きして本来の力発揮ならまずＶ争いに。フェンドオフは逃げ差し自在に運べて前々走は大井のＡ２下で０秒４差の３着。クラス通用のメドもついている。前走のＢ１下は着差以上の強さで勝利。勢いに乗って連勝を狙う。

　開催最終日のメインは重賞の習志野きらっとスプリント。距離1000メートルで地方競馬スーパースプリントシリーズ2019のファイナルであり、園田の園田ＦＣスプリントを勝った兵庫のタガノカピートや高知の実力馬サクラレグナムなどが遠征予定。ただ、圧倒的な人気を集めそうなのは昨年の当レースの覇者で、1000メートルでは７戦無敗の実績を誇る大井のアピアだろう。３月以来の休み明けになるが、昨年も４月以来で当レースを制しており、鉄砲には不安のないタイプ。また、今年に入っての２戦の内容（ともに圧勝）からも８歳の夏を迎えて能力が急激に衰えることも考えにくい。後手さえ踏まなければ連覇の可能性大。焦点は２位争いだが、前記した兵庫のタガノカピート、高知のサクラレグナムも力通りの走りができれば十分通用するはず。また、昨年の当レース２着馬クルセイズスピリツ、南関東のトライアルである川崎スパーキングスプリント１～３着馬のラディヴィナ、ヨンカー、ノブワイルドにも重視が必要。他で注目したいのは地元船橋のデイジーカーニバル。まだＡ２の身だがスプリント戦に路線を変えてから３連勝中。短いところでは底を見せておらず、この強力なメンバー相手でも一発があるかも。

　(ケイバブック・木村　悟)