【開催見解】第8回大井競馬(7/26～30　重賞:サンタアニタトロフィー)

　7月26日(水)～30日(日)まで行われる大井5日間開催のメインレースは、26日(水)に行われる第38回サンタアニタトロフィー (3歳以上オープン SIII 1600m)。本来なら昨年マイルグランプリ、勝島王冠と重賞を連勝したセイスコーピオンが中心になるのだが、休み明け2戦の走りが物足りない。叩き3戦目で走り頃で、あっさりの可能性もあるが全幅の信頼は置けない。前走の京成盃グランドマイラーズで2着のムサシキングオーは、勝ち切れない面はあるが走りは堅実。流れや展開に注文がつかず、軸にはこちらの方が向いているのかもしれない。あとはここにきて力をつけているトーセンハルカゼ、決め手勝負なら上位のコンドルダンス、中央オープン特別勝ちがあるエイシンヴァラー、さきたま杯で中央馬相手に4着に善戦したアンサンブルライフ、転入初戦の京成盃グランドマイラーズは惨敗したが動きは良好のグレナディアーズなどが相手か。他にも古豪ゴーディー、重賞4勝の実力馬ストゥディウム、実力牝馬ミスミランダーも出走してくるだけにかなり難しいレースになりそう。

　27日(木)のメインレースはシーサイドカップ(A2下 準重賞 1200m)。ここは中央から再転入2戦目の前走を快勝したアピアが主役になる。習志野きらっとスプリントを目標にしていたが、賞金の関係で出走が叶わずここへ。2ヶ月ぶりになるが乗り込みは十分で連勝に期待する。アピアが勝ったレースの2着だったのがサニーデイズ。元中央3勝馬で、次走快勝して引き続き好調だ。元中央といえばパーティードレス。元中央5勝馬で、大井転入初戦の前走は、韓国に遠征して１番人気に支持されたが8着に敗れている。帰国後はここ目標に乗り込まれて遠征の疲れも抜け、クラス的にも巻き返しは可能だ。あとは川崎に遠征して結果を出せなかったスウェプトアローは地元なら違うし、ここにきて復調しているファイヤープリンス、決め手なら一番のポルターレ、格下ながらここに挑戦してきたツオイガナにも注意したい。

　28日(金)のメインレースはサンケイスポーツ賞(B1二組、B2二組 1600m)。勢いがあるのはワタリセイユウ。ここにきて2連勝と波に乗っているし、本格化の様相。相手強化だがまだ通用する。ここにきて復調しているのがラッキーバトル。道営時に2歳牝馬重賞勝ちがある実力馬で、3歳時に桃花賞(3歳牝馬準重賞)2着もある。まだここでは格下の存在だが、斤量差を生かせれば上位争いに加われる。休み明けをいきなり2着に好走したのがシルキークィーンだ。牝馬限定戦とはいえ、アイスカチャンやターフデザイナーといった実力馬に先着しての2着で価値ずある。あとは堅実な成績を残すシビックハート、差し一手だけに展開に注文はつくが決め手なら上位のエイコースナイパーあたりが有力。ハイセイコー記念2着馬セイファルコンは、休み明けだけに当日の気配に注意したい。

　29日(土)のメインレースはカーネリアン賞(B2三組1200m)。ここは好調馬が揃って難解だ。格上相手の前走で2着に好走したネスターが有力だが、休み明け2戦目で復活を遂げたスマイルアン、そしてその2着イチネンセイ。川崎からの遠征馬ジルズパレス、ピースフォーエバー、シゲルミマサカの3頭は不気味だし、実績上位のドリームタイムやウチデノコヅチ、力をつけているショウナンカウィーやコルディリエーラにも出番がありそう。軸を決めても相手を絞るのが難しい。

　30日(日)のメインレースはトゥインクルバースデー賞(B1一組 B2一組 B3一組 2000m)。3クラスの混合戦ということで、B1の牡馬とB3の牝馬なら6キロの斤量差があり、そこに減量騎手を起用すれば更に軽くなる、ということで格下馬でも侮れない。距離が2000mだけにスタミナが必要になり、普段から1800m～2000mを中心に使っている馬達に有利だ。その中でも注目は中央から転入後負けなしの12連勝アーミーバローズだろう。前走は中央500万との交流戦だったが、危なげのない勝ちっぷり。距離延長は望むところで、13連勝は濃厚だ。大井記念で見せ場を作り、前走A2下で3着に好走したキタノイットウセイは、右回りだと走りが安定しており、大井コースなら信頼できる。あとは力をつけているキングミニッツやサンドプラチナといった4歳馬。3戦連続2着続きのマイネルジャストや素質高いジュリエットレターにも注意したいし、この距離で狙いたいのはヒシサイレンスとルコンポゼか。

　この大井開催は、水曜日始まりの日曜日終わりと、いつもと違う日程なのでご注意願いたい。

(勝馬　山形宗久)