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【開催見解】船橋競馬(2020/2/10~14)

船橋

2020年02月09日競馬情報

  令和元年度、第11回船橋競馬は2月10日から14日までの5日間開催。今開催も前開催と同様、厳冬期で騎手の健康管理面を考慮し、すべての競走(JRA交流競走は除く)において、アンダーシャツ分として馬の負担重量が0.5kg加増される。

 

 開催初日のメインはB3三組による1500メートル戦の松戸特別。アンダンテバイオは昇級戦の前走で0秒5差の4着。クラス通用のメドはついたはずで、今回は鞍上も主戦の森騎手。1500メートルでも勝ち鞍があり、抜けた馬不在のここならV奪取の期待十分。トミケンダヌークは中1週でも意欲的な追い切りを消化して状態アップが見込める。強力な同型が不在の組み合わせだけに、今回は重視が必要に。川崎のビービーバンチョウは一時の不振を脱して本来の末脚が戻ってきている。船橋コースでも好走歴があって、うまく展開が嵌まれば一発があるかも。スターギアは決め手には欠けるが好位で運べるレース巧者。ひと押しあれば圏内へ。ハクユウフライヤーは前走惨敗でも追い切りの動きからデキ落ちなどは窺えない。見限り早計。

 

 2日目のメインはB3・C1による春告鳥特別で1700メートル戦。ペイシャリサはJRA2勝、3走前に1勝クラスを勝っての南関東B3への編入。これは明らかに恵まれた。追い切りでも力強い動きを見せており、末脚勝負型だけにスパイラルの船橋コースも合っていそうなタイプ。緒戦から重視したい。メイドインドリームは追ってしっかりと脚を使えて船橋の1700メートルでは過去3戦して1着、2着、2着。流れさえ向けば出番あり。シュプレノンは昨年9月以来でも緒戦から動ける仕上がり。前走はJRA1勝クラスとの交流戦で3着。B3下条件なら地力上位の存在で、脚質に柔軟性があるのも魅力。狙い目は十分。川崎のキョウワヴィランは初コースになるが、長くいい脚を使える。船橋向きに映るだけに展開が嵌まれば変わり身があっていい。

 

 3日目のメインは重賞の報知グランプリカップで距離は1800メートル。タービランスは昨年の当レースの勝ち馬。何しろ安定感は抜群で、これまで掲示板を外したのは2歳時のコスモス賞(JRAの芝に挑戦)、北海道2歳優駿、2017年の東京大賞典。この3回だけ。レース運びが実に堅実で、前走後も好状態をキープ。連覇の期待は十分。ベンテンコゾウの前走は58.5キロの斤量を背負ってオープン特別勝ち。距離延長にも不安はなく、復帰4戦目でまだまだ良くなってきそうな感触。このメンバー相手でも互角以上の期待。マイネルバサラは前走のオープン特別を豪快な差し切り勝ち。もともと浦和記念勝ちの交流重賞ウィナー。南関東の水に慣れて状態さえ戻ってくれば、ここでも力量上位の存在とみる。的場文騎手との相性もバッチリで重視は当然。オールブラッシュは気分屋で脆さはあるが、自分の形で運べた前々走ではタービランスを斥けて重賞勝ち。前走は川崎記念で条件が厳しかった。相手関係緩和で見直し。コパノチャーリーは移籍緒戦で初ものづくしだが、昨年の川崎記念で5着の実績。軽視は禁物。

 

 4日目は駿麗賞、A2・B2一組の1700メートル戦がメイン。ベイビータピットの前走はメンバーの揃っていた格上相手のオープン特別(川崎の1600メートル)で2着。これは評価していい。休み明けだった前々走の自己条件、船橋の1800メートル戦では3馬身差で完勝しており、今回の舞台に戻れば中心に推せる。グリードパルフェは昨年、東京湾C2着、東京ダービー4着、黒潮盃2着、戸塚記念3着。前々走はベイビータピットに完敗し、前走はフレアリングダイヤの末脚に屈したが、前々走は休み明けで万全の状態とはいえず、またフレアリングダイヤは先週の金盃で2着に好走だから大きく評価を落とす必要なし。まともならオープン、重賞路線で活躍できる素材。叩き3戦目で改めて。イリオンは4連勝中の上がり馬。当初は短距離ベストのスプリンターと思っていたのだが、ここ3戦は1500メートル、1600メートルでいずれも完勝。距離への対応に柔軟性が出てきており、今なら1700メートルも十分こなせそう。メンバーは強化されるが、勢いは素直に重視すべき。この上記3頭による三つ巴ムード。

 

 開催最終日のメインはB1二組・B2一組による1700メートル戦、なのはな特別。中心になりそうなのは南関東移籍後4連勝中(名古屋での最終戦からだと5連勝中)のマコトハインケル。前走から距離延長だが折り合いがつくので1700メートル替わりに不安はないはずで、スッと流れに乗れて展開、流れにも左右されないタイプ。充実一途で信頼度は高い。モンサンアルナイルは前走の1700メートル戦を見事な逃げ切り。自分の形に持ち込めればそうは簡単には崩れず、ここも同型との兼ね合いひとつ。ハイテルカイトの前走は1番人気を裏切った形だが、モンサンアルナイルの作ったペースにしてやられた感じ。それでも0秒8差の競馬。流れさえ向いてくれれば巻き返し十分。他ではA2下条件で好走歴のある休み明け3戦目のタイセイブラスト、長期休養明け3戦目でそろそろ変わってきそうな実力馬シンボリラビッド、金沢A1から転入のサノラブ、意欲の連闘策のエニークラップスあたりに注目。

 

 (ケイバブック・木村 悟)

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