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【開催見解】川崎競馬(2020/7/13~17)

川崎

2020年07月12日競馬情報

7月13日(月)~17日(金)まで5日間の川崎競馬スパーキングナイター開催。

コロナウイルスの影響による無観客競馬が続いている。

 

7月15日には古馬牝馬のダートグレード第24回スパーキングレディーカップが行われる。サブタイトルはホクトベガメモリアル。18馬身ちぎった伝説のエンプレス杯(当時はこの時期に実施されていた)が砂の女帝ホクトベガの快進撃の序章であり、川崎記念を連覇するなどゆかりある川崎に記念レースが作られた。。

七夕は過ぎてしまったが、この時期恒例の七夕コスプレ誘導馬が今年も登場。ジョッキーたちの願い事が書かれた短冊が下げられた衣装で誘導する。ジョッキーたちの願い事は川崎競馬カツマルくんSNSで公開されるので勝負師たちの意外な素顔をかいま見てみよう。

 

 

初日はメイン競走はB2一組1600mの「キュンとするまち。藤沢杯」。

道営時代にはブロッサムカップを勝っているイージーナウが復調ムード。夏に向けて体調を上げている。前走は久々に逃げて3着に粘ったが、今回は減量騎手を起用し積極策を打てれば勝機も十分。

 

前走に続いて川崎マイルに照準を合わせてきたジョーグランツ。前走は詰め切れずに2着も、元々がB1で好走していた馬だけにB2同士なら好レース必至。叩き2戦目で状態面の上積みも望めそう。

 

前走のB1との混合戦では苦戦を強いられたゲイムスターだがB2同士なら再考も。トーセンバーディーにとって距離マイルはギリギリ守備範囲で決め手勝負になれば。桜花賞以来になるトキノノゾミは九州産馬の重賞たんぽぽ賞を制した実績馬だが休み明けで初の古馬相手にどこまで食い込めるか。

 

 

2日目はA2下の「スパーキングサマーチャレンジ」。

スパーキングサマーカップのトライアルとなるマイル準重賞。

注目はリュウノセンター。もっか破竹の6連勝中で、そのうちの5勝は川崎コース。船橋所属馬ながら川崎マイルがベストでその勢いは止まりそうにない。相手は上がったが、充実ぶりからも一気に重賞路線に乗っていきそうだ。

 

相手は同じく上昇一途のハルディネロ。兄に金盃勝ちジャルディーノのいる血統で早いうちから期待され2歳時には全日本2歳優駿にも出走している。それ以来の川崎コースになるが、4歳になって馬体が強化するともっか5連対と本格化。逃げ差し自在に立ち回れるのも強味。

 

シカゴジャズは中央から移籍以来14戦9勝。どんなレースにも対応できるが、二の脚の速さで先行すると渋太く驚異。

転入緒戦になるジョーダンキングは中央でダートの中距離を使われ交流重賞にも参戦した実力馬。チュウワウィザードやオメガパフュームともコンマ差の競馬をしており川崎マイルを捌ければ。

直線の切れ脚が発揮できればブレーヴマン。移籍戦を叩いたカレンガリアート。

 

 

3日目は第24回スパーキングレディーカップ(JpnⅢ)。

サブタイトルにかつてダートグレードを席巻した伝説の女傑ホクトベガの名が付けられている真夏のマイル女王戦。地方馬にとってはグランダム・ジャパン古馬シーズンの一戦でもある。地方馬が優勝した場合にはレディスプレリュードへの優先出走権を与えられる。

 

昨年はサルサディオーネが軽快に飛ばし、2番手にいたファッショニスタが直線4馬身突き抜ける快勝だったが、6歳になってからの充実ぶりが際立つサルサディオーネが逆転を狙う。

昨年は中央所属として参戦もその後は大井に移籍。今年に入ってすでに重賞2勝。報知グランプリカップでは強力な男馬を封じ、マリーンカップでも逃げ切ってダートグレード競走を制した。強力な同型がいないとなれば走り慣れた川崎コースで今年も主導権を握る。

 

ファッショニスタは昨年の優勝を機に牝馬ダーグレード競走に本格参戦。レディスプレリュード2着、JBCレディスクラシック3着と着実に実績を積んできた。前走からはブリンカーを着用して集中力をより高めている。

 

全日本2歳優駿4着時以来の川崎コースとなるメイクハッピーは前走の3勝クラスを勝ちきった実力派。メモリーコウは重賞初挑戦だった今年のTCK女王盃で直線弾けるような脚で3着に迫ったのはインパクトが大きい。

 

 

4日目のメインは「中原オープン」。

2000mのオープン特別には骨っぽいメンバーが揃ったが、注目は状態を上げるリンゾウチャネル。ご存じ昨年の道営三冠ホース。園田の楠賞も制して南関東入りしたが本来の先行力は見られずここまでは掲示板止まり。ようやく復調して本領発揮を期待したい。

 

トキノパイレーツもまた昨年のスパーキングサマーカップを制した後は勝ちきれない歯がゆさが続いている。気性面の課題を抱え、レースでの難しさはあるが中央時代の実績からもこのメンバーであっさり勝利があっても不思議ではない。

 

3歳時には重賞2勝していたカンムルが休み明けで思いきった先行策を見せ2着と復活の兆し。距離延びて持ち味生きるバンズーム。

 

 

最終日は「三浦すいか特別」。

B2二組・B3一組の1500m戦で、この競走の副賞には約60キロもあるビッグな三浦すいか贈られる夏恒例の名物レース。

 

ジオパークボスは大井所属馬だが、これまで川崎で4戦して全勝している川崎巧者。大井で二桁着順だったのがガラリと走りっぷりが変わってくる。前走の川崎戦でも最後は人気馬をきっちり捕らえて勝利。相手が上がっても期待は大きい。

 

約1年の長期休養から復帰2戦目となるコアコンピタンス。惜敗続きのルーレットスピナー。末脚生きる展開ならヤマニンウリエル。

 

(競馬ブック 中川明美)

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