ウマプラ

【開催見解】笠松競馬(2020/11/30~12/4)

笠松

2020年11月29日競馬情報

11月30日から12月4日まで連続5日間の日程で「笠松グランプリシリーズ」が開催される笠松競馬。ここでは各日メインレースの展望をお送りしていきたい。

 

11月30日・1日目はB-1組の「奥飛騨温泉郷特別」(1600m)。ここでの中心はディープスピリッツで異論あるまい。転入初戦でまだ万全の気配には見えなかった前走だったが、終わってみれば後続に7馬身差をつける圧勝劇。中間の気配に大きな反動は見られないだけに特別に上がっても通用するはず。前走の勝ちっぷりではモスコミュール、ゼネラルマッターレ、ストレイトスタイルも負けていない。特にゼネラルマッターレは前走、この距離を勝っているのが心強い。好調馬ぞろいのところに、北海道から転入初戦のアイムワンも加わってさらに混戦ムードが高まり、ひと波乱あっても不思議ないムードだ。

 

12月1日・2日目はA-3組・中央1勝クラスによる交流戦「冬萌特別」(1400m)。基本的には中央勢優位のクラスだけに、地方交流で未勝利を勝ち上がった3歳馬サンビースト。同じく3歳で10月に笠松へ転入、圧勝続きで3連勝して中央へ戻り、ここが笠松凱旋となるルーラーザクイーン。近走、中央1勝クラスで好走続きのメイクアンシー、ベルアーシュが有力になってきそう。ただ、今回は地元勢にもヤマニンフレッチェ、キングリーフィストなどがいて、意地を見せる可能性はある。

 

12月2日・3日目はC-13組の「オリオン特別」(1600m)。全馬、前走勝ちと勢いのある面々の一戦となりそうで予想は難しいが、勝ちっぷりにスケールの大きさを感じたのはクリーンガーベラ。先頭に立ってからソラを使うような面を見せながら1分29秒1の好時計をマーク。ここに入っても能力は一枚上かも。タイムモーメント、ダディーズメジャーもゴール前は余力残しで、これらも将来性豊かだ。これらとは少し時計面で見劣るが、ロナウド、トーセンリーブル、モリデンマグマもまだ底を見せていない魅力があり、目が離せない。

 

12月3日・4日目は地方全国交流重賞「第16回笠松グランプリ」(1400m)。門別からジャスパーシャイン、メイショウアイアン。船橋からベンテンコゾウ。兵庫からエイシンエンジョイ、ナリタミニスターが参戦。これらすべてが重賞ウイナーという豪華な遠征勢となったが、中でも実績ではJRA交流重賞・北海道スプリントカップを勝ったメイショウアイアンが一番だ。ただ、勢いでは前走でそれぞれ重賞を勝ったジャスパーシャイン、ナリタミニスターが上回る。前者は堅実かつ鋭い末脚、後者は先行力を生かした巧みなレース運びが魅力。もちろんベンテンコゾウ、エンシンエンジョイも有力だが、迎え撃つ東海公営勢ではメイソンジュニアに注目。もともと中央ではオープンで活躍していた馬で、実績は強力遠征勢ともヒケを取らない。前走でコースも経験できたアドバンテージをフルに発揮できればここでも好勝負できる。

 

12月4日・5日目は2歳オープンの「第7回ジュニアキング」。ここで人気を集めそうなのは門別から転入後2連勝を飾り、続く前走のラブミーチャン記念でも2着に健闘したシャノンアーサー。ラジアントエンティには完敗だったが、しっかり連は確保。地元馬同士ならといったところをあらためて見せつけそうだ。門別で(1315)、最悪でも6着という堅実味を発揮してきたカツゲキダイリンも転入初戦から狙ってみたい1頭。さらに前走でシャノンアーサーと0秒4差の2着だったベニスビーチもレースぶりから距離延長は合いそうで圏内十分。これら門別デビュー組に笠松デビューの生え抜きで対抗できるとすればフーククリスタルだろう。「現時点では逃げないと…」との声が陣営から聞かれるが、裏を返せば逃げれば強く、まだ逃げて負けたことはない。すんなり行けるようなら穴をあけるかも。

 

(競馬東海 郷秀文)

競馬東海