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【開催見解】川崎競馬(2021/8/27~8/31)

川崎

2021年08月26日競馬情報

 令和3年度組合営6回の川崎競馬は、8月27日、28日のホリデーを挟んで29~31日の4日間、ナイター開催。開催メインとして31日にSⅢスパーキングサマーカップが組まれている。

初日のメインは「宮前オープン」 4歳上オープン 2000メートル

 6頭立てと少頭数の2000メートル戦なら紛れは少なそう。実績、地力で上回るリッカルドが主役だろう。今年10歳を迎えたが、前走の勝ちっぷりを見る限りは能力健在。重賞ではなく手薄なオープン特別のここを狙ってきたのも勝機を確実にモノにしたい現われだろう。
 相手候補はどうか。川崎2000メートル適性を重視すれば〔2324〕のシャイニングアカリだろうが、JRA時にダート中~長距離実績があるバスカヴィル、エムオーグリッタの高月厩舎勢も転入再生の夢はまだありそう。実績馬のベンテンコゾウは叩いての変わり身が焦点。アドマイヤジョラスはダート適性がカギ。

2日目のメインは「天下無双賞」 A2下 900メートル

 最も計算が立ちそうなのはカレイドスコープか。この距離は5戦して〔0113〕と未勝利ではあるが、3川崎のSⅢ・川崎スパーキングスプリント5着入着。出遅れ癖は抱えている上に脚質的に展開には左右される面もあるが時計は53秒台で安定しており、今回も堅実な末脚に期待。
 相手候補はキングキャヴィア、プリモジョーカーの4歳勢か。ともに持ちタイムはカレイドスコープを上回るものを持っている。同様に4歳勢のハクアイブラック、ブンロード。前者はJRA時に1000メートル勝ちもある馬。転入初戦大敗後休養に入り久々でも侮れない面。後者も地元船橋で1200メートル戦3連勝中、この距離に対応なら勢いで突破の可能性も十分。

3日目のメインは準重賞「芙蓉賞」 3歳オープン 2000メートル

 当競走の1~3着馬には9月15日に行われるSⅠ・戸塚記念への優先出走権が与えられる。

 ここに入ると断然の実績を誇るのがマカベウスだ。2歳時平和賞勝ち、今春休み明け京浜盃3着のあと、羽田盃、東京ダービーにも参戦した素質馬。今回出走予定馬中唯一のA級(A2)馬だが、56キロの斤量などむしろ恵まれた格好。目標は当然先だろうが、この相手関係なら無様はできない。
 むしろ難解なのは相手探しか。実際に前走で川崎2000メートルを体験した強みをとればアークリオーソが筆頭で、ここまで〔2301〕とまだ底割れはしていない魅力。JRAからの移籍初戦シダデカサドールも4走前に阪神2000メートルで2着と距離適性は高そう。立て直しなればデビュー3連勝の素質を見直せるレスポンデール、JRA新馬3着、2000メートルをこなせればアナザーヴィータあたりにも上位進出の可能性。
 
4日目のメインはSⅢ「スパーキングサマーカップ」 3歳上オープン 1600メートル

 登録馬からは好メンバー集結。実績面でいえば牝馬限定とはいえダートグレード競走を3勝しているサルサディオーネで、前走で同コース同距離のスパーキングレディーカップで圧勝と勢いも十分。同馬の場合は好走パターンが一本化しており、兎にも角にも自分の競馬ができるかどうかが最大の焦点。今回は同型のワークアンドラブとの兼ね合いもカギとなってきそうだ。
 信頼度の高さではグレンツェントか。どのコースもこなす馬だが、ベストといえば昨年のこのレースなど重賞2勝をあげるこの川崎1600メートル。マイルグランプリ2着からも力の衰えもないだけに、連覇の可能性も十分。
 マイルグランプリでグレンツェントを実際に撃破しているティーズダンク。昨秋の戸塚記念勝ちなど川崎コースはこちらも得意だし、どうやらマイル前後がベターなイメージも固まってきた感じ。前述ワークアンドラブ、古豪アドマイヤゴッド、キングガンズラング、待望の重賞制覇をかなえたいコパノジャッキーなど伏兵候補も多数で、楽しみな一戦だ。

※出走予定馬は8月24日現在

 

(日刊競馬 鎌田智也)

 
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