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【開催見解】大井競馬(2022/1/24~28)

大井

2022年01月23日競馬情報

2022年の大井競馬がスタート!

1月24日(月)から28日(金)までの5日間で、今回からは昼間開催。

コロナ禍で制限のある有観客競馬となっているが、競馬中継やインターネットライブなど様々な企画が用意されている。

煌びやかなトゥインクルとは違った趣の冬競馬を堪能しよう。

 

26日には第25回TCK女王盃。

2022年の牝馬ダートグレードがここから開幕する。

真冬の女王ロードは川崎エンプレス杯へと続き、一線級牝馬が集結。

近9年はJRA馬が戴冠しているが、昨年優勝したマルシュロレーヌはダート転向が吉と出て、本場のブリーダーズカップディスタフ制覇へと羽ばたいた。

 

初日メインはA2下2000mの「ジャニュアリー賞」。

充実期にある馬が揃って混戦ムードが漂うが、道営からの転入戦となるサンビュートを中心に考えたい。前走は道営のグランプリレース道営記念。無冠ながら1番人気に推されていたのは実力の証。同枠にいたリンノレジェンドと先手を争い突かれるかたちになりオーバーペースの厳しい流れが響いて直線は失速してしまった。自分のかたちで競馬ができればA2下からの再出発は恵まれたようにも思う。

 

相手はマグナレガーロ。3走前の転入戦は7馬身ぶっちぎり。間隔開いた2走前も手綱を持ったままで6馬身差をつけて勝利した。ひと息入ったところだが、距離が延長されてじっくり行けるのはプラスと言えるだろう。

 

前走は直線一気が鮮やかだったキャノンバローズ。

長くいい脚を使えるニッポンテイオー。

 

2日目は3歳牝馬のマイル準重賞「桃花賞」。

牝馬クラシックに向けて大事なステップになる一戦で、勝ち馬には桜花賞、2着馬までにユングフラウ賞への優先出走権が与えられるトライアル。素質秘める牝馬の原石たちが磨き合う。

 

今年も道営からの移籍組は強力で、転入緒戦になるコスモポポラリタはフローラルC、ブロッサムCと重賞2勝。力強い伸び脚できっちり差し切っての重賞連勝と牝馬トップクラスだ。その前のサッポロクラシックCではレコード決着のなか牡馬相手に4着に踏ん張っている。決め手勝負に強く、大井コース向きの末脚が魅力。このあとは牝馬路線ではなく雲取賞に駒を進める可能性もあるようだ。

 

レディオスターも道営からの移籍戦。前走のリリーCでは東京2歳優駿牝馬優勝馬スピーディキックとコンマ1秒差の2着。展開問わず瞬発力を発揮する。

 

前走は東京2歳優駿牝馬で3着に迫ったクールフォルテ。

道営からの移籍後2連勝しているヤマイチリリー。

 

そして、3日目は「第25回TCK女王盃(JpnⅢ)」。距離は1800m。

昨年の優勝馬マルシュロレーヌ不在は残念ではあるが、今年最初の牝馬ダートグレード競走は新年にふさわしい華やかな顔ぶれが揃った。

 

JBCレディスクラシックを制したテオレーマ。抜群の瞬発力で弾け、レコードタイムでの決着となった。

昨年の春から牝馬ダートグレード競走に参戦すると4戦して馬場が悪かったスパーキングレディーカップ以外は連対を外していない。

 

レーヌブランシュはデビューからダートの王道を進み、関東オークスではアクアリーブルの三冠を阻止したことが印象深い。以来、ダートグレード競走中心に使われてきたが、昨年のTCK女王盃ではマルシュロレーヌの半馬身差2着に食い下がった。長くいい脚を使い、乾いて少し時計のかかる馬場ならベスト。

 

一昨年のTCK女王盃で3着まで詰めてきたメモリーコウが大井に移籍。緒戦だった年末の東京シンデレラマイルでは苦手なゲートも五分に出て、直線外に持ち出してからは切れのある末脚で2着まで追い上げた。距離が1800mに延長されるのはレースがしやすくなるだろう。

その東京シンデレラマイルを勝ったダノンレジーナは反対に距離延長が課題になりそうだ。

 

4日目は準重賞「ウインタースプリント」。

1、2着馬にはフジノウェーブ記念への優先出走権が与えられる1200m戦。

                                                                    

重賞2勝馬ワークアンドラブが大井に転入して以来初めての1200m戦。逃げたらうるさいが、行きたい馬が揃って先行争いがポイント。うまく先手を取って気分よく走れるようなら息の入らない短距離でも対応できるはず。

 

前がやり合う後ろで折り合えるのがウインヒストリオン。大井転入後はC1からスタートしてに12戦8勝。馬券圏内を外したのは一度だけという堅実な走り。中央時代にはあった気性の難しさもそう見せなくなり、どこからでも競馬ができる。

 

3歳だった昨年は短距離路線で活躍し優駿スプリント2着のハートプレイス。

転入戦を叩いたスティールペガサスは変わり身を期待。

 

最終日のメインは「ガーネット賞」。

B2三組による1400m戦。

バトルバーリライは6歳になるまで17戦と大事に使われてきたが、そのほとんどは1400m戦。9勝し、すべて馬券に絡んでいるように安定感は抜群。4走前に3着になったのも出遅れが理由と敗因がはっきりしている。得意の1400mで崩れることはないだろうし、前走のタイムは出色で評価は高い。

 

1400mでの好走目立つサンドストームは直線一気に迫った前走では悔しい2着。巻き返しを図りたい一戦で、この距離での走破タイムも安定している。

 

久しぶりの実戦になるムルシェラゴは休み前には逃げて2連勝とスピード感アップ。すんなり先行策を取れれば息も保つ。

 

(競馬ブック 中川明美)

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