「キタサンミカヅキの末脚切れる」
冬の間は一線級の短距離馬が使える番組が少なく、1月に行われる1000mの船橋記念と、1200mのウインタースプリントぐらいしかない。4月の東京スプリントに向け、貴重なトライアルでもあり、このレースの結果には注目したいところ。
中心になるのはキタサンミカヅキ。昨秋JRAから転入し、アフター5スター賞、東京盃と連勝。JBCスプリントは5着に敗れたが0.1秒の小差。続く浦和のゴールドカップ、1600mの大師オープンはコース、距離が合わなかった。1400mは不安なく本来の決め手を生かせれば当然勝ち負けになるはず。
昨年の勝ち馬ケイアイレオーネは、59キロを背負い、大井1400mでは圧倒的に不利な15番枠からの勝利だった。シリウスSなど2000m以上の重賞を3勝しているが、この1400mも【4-1-0-0】と得意にしている。ゴールドカップではキタサンミカヅキに先着しており、得意のこの距離で再度逆転も十分考えられる。
▲は穴狙いでオメガヴェンデッタ。JRA在籍時は5勝中4勝が1400mで、そのうちダートでは2勝。阪急杯2着、スワンS、京王杯スプリングC3着と、芝ではあるが好走はいずれも1400mだ。転入初戦、1年ぶりのダート、4カ月ぶりの実戦では見送りたくなるが、水が合えばいきなりの期待も。
キャンドルグラスは大井短距離戦4連勝中の期待馬。A2の格下で重賞実績は羽田盃3着だけだが、今回優先出走権を得ての出走。短距離ではまだ底をみせておらず、時計的にも見劣りしない。加えて今回55キロなら即通用の可能性も高い。
トライアル2着のサブノジュニアも3走前に快速馬アピアの3/4馬身差2着。前走もキャンドルグラスの1/2馬身差2着と、決定的な差はないと言える力関係。前回負けた相手よりも重い57キロがどうかも、さらに成長が期待できる4歳馬。
復活を期す羽田盃馬キャプテンキングも、休養明けの前走を叩いて予定通りこのレースに駒を進めてきた。1400mはJRA在籍時に東京競馬場で1分24秒9の好タイムで完勝のレース。年度代表馬ヒガシウィルウィンを完封した闘志が戻っていれば。
サクラレグナムは昨年の3着馬。以降ひと息詰めの甘いレースが続くも、JRA在籍時もダート1400mで1000万、1600万に勝ち、大井でも1400mの準重賞を制しているように、距離の適性はかなり高い。良化ムードで。
リッカルドは転入初戦の前走圧勝も、1800m前後に良績で1400m以下に実績なく、基本的には中距離馬とみた。スピードはあるが、忙しい距離はどうか。
◎キタサンミカヅキ
○ケイアイレオーネ
▲オメガヴェンデッタ
△キャンドルグラス
△サブノジュニア
△キャプテンキング
△サクラレグナム
(日刊競馬 小山内完友)