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【大井】競馬専門紙記者の重賞予想(7/11 ジャパンダートダービー JpnI)

大井

2018年07月10日レース予想

 昨年は船橋のヒガシウィルウィンが制したが、今年は中央勢が例年以上に強力な布陣。中でも注目は全日本2歳優駿とユニコーンSを制しているルヴァンスレーヴ。特に前走のユニコーンSは出遅れながらも上がり最速で他馬を問題にせず圧倒的なパフォーマンス。現状では左回りのマイル戦がベストだけに右回りの2000メートルで全く死角がないとは言い切れないが、能力そのものは一枚抜けた存在だ。

 

 全日本2歳優駿2着、前走でルヴァンスレーヴを退けたのがドンフォルティス。北海道2歳優駿も制しており、力を要するダート適性は高く、血統的には短距離向きでもこれまでの内容から2000メートルは全く問題なさそう。今回は4月以来の実戦になるだけに仕上がり面がポイントになるだろう。

 4戦3勝で前走は古馬相手に豪快な差し切り勝ちを決めたオメガパフュームも素質は高い。4戦いずれも上がり最速の脚を使っており、直線の長い大井ならより持ち味が生きるイメージだし、前が引っ張る流れなら再度まとめて差し切るシーンまでありそう。ただ、馬体を減らしているだけに、どれぐらい回復しているかが鍵になる。

 ユニコーンS2着で血統面の魅力を感じるのがグレートタイム。母はJBCレディスクラシック連覇など南関の牝馬重賞7勝、叔父は東京大賞典を制しているローマンレジェンドだから、この舞台で血が騒ぐのは間違いない。今回が叩き3戦目で、ここは狙いを定めた1戦か。

 例年、重賞はステップレースとして注目される兵庫チャンピオンシップ快勝のテーオーエナジーも当然有力。カネヒキリ産駒らくし走りはパワフルだし、不良馬場の京都で軽い馬場にも対応と万能性を見せていたし、鞍上も岩田騎手に戻り内々をソツなく進めるレースが想像できる。

 デビュー当初から素質を高く評価されているのはハーベストムーン。新馬ではオメガパフュームをおさえて1番人気に推されたほどだし、2走前にはグレートタイムの追撃を凌ぐ勝負根性も見せている。前走のユニコーンSでは直線で挟まれて進路がなくなる致命的な不利。全くの参考外だし、前々で捌ける器用さがある点から、地方のダートは合っている印象を受ける。展開に左右されないのも強味。

 

 迎え撃つ南関勢の大将格は東京ダービーを制したハセノパイロ。年明け後はやや物足りないレースが続いていたが、元々は全日本2歳優駿で地方勢最先着の3着でクラシック候補一番手と見られていたほど。復活成った今の状態なら互角の競馬ができそうだ。

 その他では東京ダービー2着クリスタルシルバー、3着クロスケ、羽田盃2着リコーワルサー辺りだが、中央勢が相手では力量的に劣る感は否めないし、他地区勢も石川ダービーを制したアルファーティハ、九州ダービー栄城賞と高知優駿を制したスーパージェットが参戦だが、このメンバーでは苦しそうだ。

 

(勝馬 小栗 啓裕)

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