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【川崎】競馬専門紙記者の重賞予想(6/12 関東オークス [JpnII])

川崎 重賞

2019年06月11日レース予想

 当然、中央勢は強力だが、例年に比べるとやや小粒の印象がある。それならば南関の大将格トーセンガーネットで十分に好勝負だろう。桜花賞が見た目通りの圧勝で時計も極めて優秀だったし、前走の東京プリンセス賞は時計、着差以上に強い内容で2冠達成。そして何より強調したいのはニューイヤーカップで、先週の東京ダービーを制したヒカリオーソをひと捲りで力で捻じ伏せている。血統から距離延長に不安は感じないし、安定した取り口から展開不問は強味だし、仮に馬場が悪化しても全く問題はない。06年チャームアスリープ以来の牝馬3冠への期待は高まる。

 

 ローザノワールは一息入れて馬体の成長を促したあとは安定した走りを続けている。逃げて圧勝だった前走は51秒4で圧勝だったが、翌日の準オープンが51秒3だから時計的にはかなりの評価ができる。力を要する川崎への対応はポイントになるが、前走と同様に逃げに拘った競馬なら再度他馬を圧倒するシーンまでありそうだ。

 

 マドラスチェックはダート路線に変更後は2連勝。父は全日本2歳優駿などを制したオーブルチェフを輩出しており、母系もアメリカ血統だけにダートで素質開花は納得。芝のクイーンカップは6着だったが、0秒5差だったし、勝ったクロノジェネシスは桜花賞とオークスでともに3着だからハイレベル。能力そのものは同馬が一番かもしれない。

 

 ラインカリーナは3月以来の実戦となるが、前走の伏竜ステークスは勝ち馬が4戦3勝の素質馬、2着馬はケンタッキーダービーに挑戦するなどレベルが高かっただけに0秒7差の3着なら十分に評価できる。地方の重賞で勝ち馬を多数輩出しているパイロ産駒だから交流重賞で一気に素質が花を開くか。

 

 アークヴィグラスは昨暮の東京2歳優駿牝馬まで交流重賞のエーデルワイス賞を含めて重賞5連勝。この時点では圧倒的な存在だったが、その後は中央遠征でややリズムを崩した格好。それでも桜花賞3着、東京プリンセス賞2着と状態は戻りつつある。今回は気楽な立場だし、思い切った競馬ならアッと言わせる場面も。

 

 ゼットパッションの前走は思わぬ大敗だったが、これは大外で多少ロスがあった影響か。桃花賞が快勝だったし、桜花賞でも2着に好走している実力馬。前走だけでは見限れないし、母系から距離延長はむしろプラスに働く印象がある。

 

(勝馬 小栗啓裕)

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