ばんえい最強馬を決める一戦。世界的な問題となっているウイルスの影響で史上初の無観客となり、1トンのレースではファンの方々の「ヨイショー、ヨイショー」の掛け声がないのは非常に残念である。それでもここに向けて7頭の精鋭たちが繰り広げる本当の力比べを画面を通じて見ていただきたい。
◎オレノココロ
昨年は3連覇こそ逃がしたが、超スローから上がりの競馬で力比べというより切れ味だけの結果を思えば負けて強し。完全復活を感じさせる近走の内容とここに向けての調整も「この馬自身が一番分かっている」と槻舘調教師のコメントどおり、態勢は整った。昨年
負けたことはこの馬の糧となっており王者奪還へ。
○ホクショウマサル
他馬よりもずっと早く、一ヶ月前からここに向けての準備をしてきた。一度、軽い荷物で本走路に入れたが、重荷での稽古の影響もなく、切れのある走りを見せていた。その後も入念に仕上げられ3日前にはほぼ仕上がったようだ。大一番での連勝記録を伸ばすことへの期待は勿論だが、それ以上にこの臨戦過程で今までの常識を打ち破れば正真正銘の史上最高馬と名を残すだろう。
▲センゴクエース
昨年の覇者でじっくり構えて行けるのはこの馬にとって都合がいいことは分かっている。昨年と比べて馬場は未知数ではあるが、1トンの適性は証明できたし、あとは菊地騎手との呼吸が合うかどうかだろう。
△コウシュハウンカイ
詰めの甘さがあり、5度の挑戦でこの条件は未勝利。だが、今年の帯広記念ではトップハンデで馬場も重い中、勝った内容は高い評価ができるもの。今季の充実度では一番であり、今年はひと押しがあるかも。
△アアモンドグンシン
この馬の能力があれば勝つことも可能だが、前走のポプラ賞がいかにも負けすぎ。騎手との呼吸が最大のポイントも今後へ向けての経験までかもしれない。押さえの評価まで。
(ケイバブック 定政 紀宏)