大井が生んだ国民的スターホース「ハイセイコー」の名が冠された当レースは、今年からS1に昇格。頭数こそ9頭立てではあるが、既に重賞を制して駒を進めてきた馬を含む好メンバーが揃った。
前哨戦ゴールドジュニアを制して3戦3勝のアランバローズを本命に推す。
デビュー前の能力試験から噂に違わぬ快速ぶりを披露し、その後もワンサイドの勝ちっぷりで重賞も制覇。馬格こそ430キロ台と男馬にしては小柄に映るが、その分仕上がりは早く現時点での完成度は頭一つ抜けている。距離が1ハロン延長する点については、大井の内回り千六ならギリギリ守備範囲と判断。大外枠でも9頭立てなら大きな減点にはならない。ここも非凡なスピードを見せつけ、無傷の4連勝を達成する。
相手筆頭は同じく船橋のマカベウス。
ゴールドジュニアは2着に敗れたが、千六の平和賞ですかさず巻き返し。自身にとって、そして所属する米谷厩舎にも嬉しい初重賞制覇となった。千四のゴールドジュニアでは前述のアランバローズに完敗したが、大井の千六に替わって逆転を狙う。小柄なアランバローズとは対象的に前走で500キロの大台に乗せてきた抜群の馬っぷり、そして母は桜花賞馬のショウリダバンザイ。クラシックを含め、先々まで楽しみな一頭。
これに割って入るとすれば、初めてのナイター競馬、一気の距離延長、初コースなど初物尽くしの前走が圧巻の勝ちっぷりだったランリョウオー。地元浦和よりも明らかに広いコースは合っているし、千八を経験している点も強味。勝負付けが済んでいない相手との対決で、未知の魅力に賭けてみるという手もある。
重賞では苦汁を舐めているジョーロノだが、マークが緩めば一気の逃げ切りが可能。先週は重賞を連勝しているリーディングジョッキーの森騎手が続けて騎乗する点は心強い。
パストーソの前走は一般戦だったが、何と言ってもその勝ちタイムに注目。馬場差こそあるが、1分42秒7は昨年のハイセイコー記念の勝ち時計と同じ。重賞馬相手でも十分胸を張れるものだし、アッサリのシーンがあってもおかしくはない。
◎アランバローズ
○マカベウス
▲ランリョウオー
△ジョーロノ
△パストーソ
(ケイシュウNEWS:石井 一治)