ウマプラ

【大井】競馬専門紙記者の重賞予想(4/29 羽田盃)

大井 重賞

2021年04月28日レース予想

「2強ムードが一転、上位勢拮抗の羽田盃」

 

 全日本2歳優駿馬アランバローズと雲取賞勝ち馬ランリョウオーがそろって京浜盃で結果を出せず、「2強」ムードが一転「混戦」の様相となった羽田盃。とはいえ掲示板5着までが0.5秒差なら、十分巻き返し可能で、2強+京浜盃上位組による上位拮抗とみた。

 

 ◎は京浜盃5着のランリョウオー。京浜盃では最後脚が止まり、その辺に心配もあるが、それまで【5-3-0-0】、1800mも【2-0-0-0】なら、少なくとも距離・コースの問題ではなく、レースへ行っての集中力の問題。大井1800mの勝ちっぷりは文句なしで、雲取賞の走りができれば巻き返しは必至だ。今回は鞍上に現役最多羽田盃6勝の的場文男騎手を迎える。集中力の課題も馬を遊ばせない的場騎手ならクリア可能だろう。

 

 ○は京浜盃2着イグナイター。前半推定37.4のスローぺースを自ら動き、3コーナー先頭の積極策。最後差し切られたものの、JRA新馬戦で7馬身差圧勝の能力は十分に示せたし、羽田盃に向け一発で答えを出した。今回がキャリア4戦目となるエスポワールシチー産駒。むしろ今後の楽しみの大きい素質馬だ。

 

 そしてアランバローズ。京浜盃は9着大敗に終わったが、スタート出遅れから終始ちぐはぐさなレースで、むしろ悪いところがすべて出尽くした感じもある。馬体はともかく内面が出来ていなかったか。自分の競馬が出来た時の強さは2歳時5戦5勝が示す通りで、まずはそれに徹するだけ。そうすれば結果は出るはず。

 

 京浜盃勝ち馬チサットの勢いはやはり無視できない。ホッカイドウ競馬で9戦【2-3-2-2】。デビュー4戦目に初勝利と地味な戦績だが、まだ馬体ができていなかった感じ。フレッシュチャレンジで478キロだった体は、京浜盃では508キロまでに成長。若獅子特別の1600m1分40秒7は同開催A2下の勝ち馬フィアットルクス(後のブリリアントカップ勝ち馬)に0.7秒差の好タイムだった。京浜盃では上がり3ハロン38.1で差し切りと脚質にも幅を増した。乗り替りも問題ないだろう。

 

 京浜盃3着馬マカベウスは、終いもうひとつハジけても良さそうだったが、放牧明け4か月振りで12キロ増。成長分とみているが、1度使われて良化は間違いない。前走以上の走りも。

 

 トランセンデンスは京浜盃では出遅れて後方待機、直線、上り第2位の38.3で追い上げた脚には見どころあった。まだ2勝馬だが、そのホッカイドウ競馬では1700~1800mの重賞で良績あり。ここも展開次第だ。雲取賞3着から中間ひと息入ったタブラオは、時計短縮が必要だが、距離が延びて台頭してきた馬だけに、フレッシュな状態で臨む今回、盲点となれば侮れない。印は回らなかったが、セイカメテオポリスも展開次第では浮上の余地十分で、1度使われた分の上積みもある。押さえておきたい。

 

 ◎5ランリョウオー
 ○8イグナイター
 ▲4アランバローズ
 △11チサット
 △12マカベウス
 △10トランセンデンス
 △14タブラオ

 

(文/日刊競馬 小山内完友)


 
日刊競馬