ウマプラ

【船橋】競馬専門紙記者の重賞予想(5/5 かしわ記念 [JpnI])

船橋 重賞

2022年05月04日レース予想

 「強力牡馬勢を一蹴、主役はショウナンナデシコ」


 かしわ記念は春のダートのマイル王決定戦。昨年は地元船橋のカジノフォンテンが制し、ソリストサンダーがハナ差の2着、次いでインティの着順となったが、今年もその3頭は揃って出走。他にもエアスピネル、サンライズノヴァ、ショウナンナデシコ、タイムフライヤー、テイエムサウスダンといった実力馬が揃った。船橋競馬場は今年の3月に砂厚の変更(10cmだったのを12cmに変更)があり、時計のかかるパワー優先の馬場になった。どのような決着になるか、必見の一戦だ。


 ショウナンナデシコはエンプレス杯、マリーンカップと牝馬交流重賞を連勝中。特に前走のマリーンカップはサルサディオーネ(交流重賞4勝、昨年、牡馬一線級相手に日本テレビ盃勝ち)を8馬身ち切る圧巻の内容だった。BCディスタフを制して今年に入って引退したマルシュロレーヌに続くオルフェーブル産駒の大物牝馬。今の船橋の馬場を難なくこなしたのは大きなポイントで、順調度でも上位。当レースが交流重賞になってから牝馬の勝ち馬はいないが、今の充実ぶりなら期待十分。


 カジノフォンテンは昨年の当レースの勝ち馬。以降、勝利を挙げていないが、帝王賞は展開利がなく、JBCクラシック、チャンピオンズカップは遠征で条件が悪かったのも確か。今年に入って川崎記念5着、京成盃グランドマイラーズ2着の内容は悪くなく、ここにきて状態面は確実に上向いている。今回は地の利があり、ベストの舞台。また、手替わりでも本田正重騎手ならマイナスはないはず。実績、実力は申し分なく、本来の力を発揮できれば連覇は不可能なことではない。


 ソリストサンダーは昨年のレース2着馬。向正面で不利があったうえでのハナ差の惜敗だった。以降、エルムステークス10着、マイルチャンピオンシップ南部杯3着、武蔵野ステークス1着、根岸ステークス9着、フェブラリーステークス4着、そして3月にドバイで4着。左回りのマイル戦では崩れずに走れている。帰国緒戦でどうかだが、追い切りの動きを見る限り力は出せるデキにあり、鞍上も乗り慣れている戸崎騎手に戻る。スムーズな競馬ができれば、まず今年も勝ち負けに。


 テイエムサウスダンはフェブラリーステークス2着馬。もともと2歳時に兵庫ジュニアグランプリを勝っている実績馬なのだが、昨年の3月から黒船賞、テレ玉杯オーバルスプリント、兵庫ゴールドトロフィー、根岸ステークスと重賞を4勝と、4歳になって更に成長し、地力を強化している。前走でマイルも克服したと判断。地方の馬場への適性も確かで、息の入れやすい1周競馬になる点も却ってプラスかも。岩田康誠騎手との相性も抜群。5歳の春にビッグタイトル奪取の好機が訪れた。


 タイムフライヤーはフェブラリーステークス5着のあと川崎に移籍して、ここが緒戦となる。環境は変わったが、外厩のミッドウェイファームの坂路で順調に乗られており、地方移籍で減点ということはないはず。鞍上は南関東リーディングジョッキーの森騎手。軽視は禁物。インティは昨年の3着馬。8歳になったが、折り合いさえつけばまだまだ十分やれるはずで見限り早計。エアスピネルはミルコ・デムーロ騎手が前走に続いて2度目の騎乗。9歳馬でもうまく嵌まれば一発の脚あり。


◎ ショウナンナデシコ
○ カジノフォンテン
▲ ソリストサンダー
△ テイエムサウスダン
△ タイムフライヤー
△ インティ
△ エアスピネル


(競馬ブック:木村悟)


 
競馬ブック