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【川崎】競馬専門紙記者の重賞予想(9/5 若武者賞)

川崎 重賞

2024年09月04日レース予想

「川崎から世界を目指して若武者が翔ける」

 

川崎競馬場では今シーズン初めて行われる2歳重賞の若武者賞。本競走の1着馬及び、2着馬には鎌倉記念への優先出走権が付与される。昨年から南関S3に昇格したが、以前は特別戦(2001〜2017)、準重賞(2018〜2022)として行われており、登竜門ともいえる出世レース。
重賞として施行された記念すべき第1回の昨年は、船橋のグラッシーズマンが勝利。2着のパンセは後に鎌倉記念で3着。3着のアジアミッションもネクストスター東日本で3着と、その後の重賞戦線で活躍をみせた。今年は8頭立てと少頭数だが、今後に向けて大きく羽ばたきたい文字通り「若武者」が揃った一戦となった。

 

一連の走りに大物の相が見て取れるベアバッキューンに期待。デビュー前に行われた能力試験では、800mを48.9秒という破格のタイムで合格。その能力試験の走りから1番人気に推された900mの新馬戦では、好発から他を寄せ付けない走りで8馬身差。噂に違わぬ勝ちっぷりだった。2戦目の前走初陣賞は、初の1400mに加えメンバー強化の一戦。結果的に逃げの手には出たが、折り合いのついた安定感のある走り。直線では後続に一旦迫られたものの、鞍上のサインに応えると二の脚を繰り出して7馬身差の圧勝。走破時計も及第点以上と、その実力を遺憾なく発揮し2連勝と大物登場の予感。ここは勝ちっぷりに注目したい。

 

良血レッドサラマンダーも黙ってはいない。母の兄には、全日本2歳優駿を制し南関東クラシック二冠を達成したハッピースプリントという血筋。末脚に懸ける差し馬で、2戦目から一貫して上がり3Fは出走馬中1位を記録している。1戦毎に走破タイムを縮めているし、前走でマークした千五の時計はこのメンバーの中でも上位。今回は逃げ先行馬が集まり、少頭数ながら流れが速くなりそう。末脚勝負の場面になれば大仕事をやってのける可能性も十分。

 

徹底先行で前走の雪辱を晴らすヤギリケハヤ。地元船橋で新馬勝ち後は、川崎に遠征して連勝。重賞初挑戦となった前走ルーキーズサマーカップではスタートで後手を踏むアクシデント。末脚に賭けたもの大きく離された6着と不完全燃焼に終わった。月1走と十分間隔をあけて連戦できているのは好調さの証だし、川崎1500mという勝利経験があるコースに替わり巻き返しが期待できる。上位争いに加わる可能性は高い。

 

同じく前走で不利を被ったファイアトーチも巻き返しを期す一頭。早期から活躍する牝系であり、前走の結果だけで見限るのは時期尚早。距離延長に関しても戦績が示す通り問題なく、スムーズに先行できれば侮れない。


 川崎1500mで勝利経験のあるミヤギエンペラーも虎視眈々とタイトルを狙える位置に付ける。この馬もレッドサラマンダー同様差しに構えるが、自ら積極的に動き力強い末脚を見せるタイプ。ペースが流れれば一気に主役となる可能性も秘めている。ダノンレジェンド産駒は総じて早熟タイプが多く、昨年も多くの2歳重賞ウィナーを輩出するなど血統面も後押し。一矢報いることもできそうな一頭だ。

 

◎ベアバッキューン
○レッドサラマンダー
▲ヤギリケハヤ
△ファイアトーチ、ミヤギエンペラー

(ケイシュウNEWS:海野 秀徳)

 
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