「好メンバーが揃った7月決戦」
今年の帝王賞はJRAから6頭、南関東から7頭、高知から1頭。計14頭による争いとなった。JRA勢は当レースを連覇の実績があるメイショウハリオ、昨年のJBCクラシックの覇者ウィルソンテソーロ、昨年の東京ダービー馬ラムジェット、昨年のジャパンダートクラシック2着馬ミッキーファイト、平安Sを勝ったアウトレンジ、大井2000メートルで1勝、2着2回のノットゥルノ。高知からは安定感抜群で交流重賞でも崩れない吉原騎手が鞍上のシンメデージー。そして南関東からも昨年の帝王賞3着馬ディクテオンなどが出走。7月の施行となって暑さの影響は心配だが、競馬ファン必見のレースだ。
ウィルソンテソーロは大井の2000で4戦して2着3回、5着1回。昨年の帝王賞はキングズソード、東京大賞典はフォーエバーヤングに敗れたが、きっちりと連対は確保。今年のサウジC、ドバイワールドCで結果は出せなかったが、帰国後はここ照準に態勢は整っており、力通りの走りができれば底力は上位のはず。JBCクラシックに続くタイトル獲得を期待。
ミッキーファイトは昨年のジャパンダートクラシックでフォーエバーヤングの2着。続く名古屋大賞典をレコード勝ちし、フェブラリーSは3着、そして前走はアンタレスSを勝利。最高峰タイトル奪取へ、もうあと一歩のところまできている。前走後はこの帝王賞を狙って万全の仕上がり。鞍上も引き続きルメール騎手で、スムーズに運べればまず勝ち負けに。
高知のシンメデージーはデビューから掲示板を外しておらず、昨年の東京ダービー、ジャパンダートクラシックでは地方馬最先着。名古屋大賞典3着、佐賀記念2着、名古屋グランプリ2着と抜群の安定感。今回のメンバーに入っても何ら格下感はなく、どんな条件になっても相手なりに走れる強み。地方が誇る名手、吉原騎手の手綱捌きで一発があっても不思議なし。
ラムジェットは昨年の東京ダービー馬。以降は4戦して未勝利でもジャパンダートクラシック4着、東京大賞典3着(2着のウィルソンテソーロとはクビ差)と大井の2000メートルに高い適性。続くサウジC、ドバイワールドCでは高い壁にはね返されたが、いい経験になったはず。帰国緒戦でも力は出せる仕上がりで、ここはベストの舞台。展開が向けば一気に強襲。
メイショウハリオは唯一の帝王賞連覇(2022年、2023年)を成し遂げた実績馬。今年8歳になったが、前々走の川崎記念を制して古豪健在を証明して見せた。大井コースの砂が白砂に替わってから今ひとつ(2023年のJBCクラシック4着、昨年の帝王賞9着)なのは気になるが、前走の平安Sを叩き台に、ここは狙いすましての一戦。当レース3勝目なるか要注目。
アウトレンジはJRAでの前哨戦である平安SをV。昨年11月の浦和記念ではNAR年度代表馬ライトウォーリアなどを相手に圧勝しており、力を発揮なら一線級を撃破可能な破壊力を秘めている。初めての大井コースも、あまり気にする必要はなさそう。また、相性の良さそうな松山騎手が継続騎乗なのも好材料。後手に回らず4角で前を射程圏ならV争いへ。
◎ ウィルソンテソーロ
〇 ミッキーファイト
▲ シンメデージー
△ ラムジェット
△ メイショウハリオ
△ アウトレンジ
(競馬ブック:木村悟)