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【船橋】競馬専門紙記者の重賞予想(11/3 JBCレディスクラシック [JpnI])

船橋 重賞

2025年11月02日レース予想

「砂の淑女が鎬を削るダート牝馬最強決定戦」

 

 2011年に牝馬限定のJpnⅠ(交流GⅠ)として創設。今年で15回と歴史としてはまだ浅い部類ではあるが、中央・地方の有力牝馬が一堂に会する「女王決定戦」とも言える存在として着々と名勝負を紡いでいる。昨年のJBCレディスクラシックの覇者アンモシエラを筆頭に、船橋クイーン賞を制したオーサムリザルト、園田の兵庫女王盃と川崎のエンプレス杯を制したテンカジョウ、門別のブリーダーズゴールドカップを制したライオットガール、そして大井のレディスプレリュードを勝ったビヨンドザヴァレーに、地元船橋のマリーンカップを勝った3歳馬プラウドフレールという全ての馬に勝つチャンスがあると言っても過言ではないぐらいの豪華な顔ぶれとなった。

 

◎テンカジョウ
 通算成績11戦6勝、2着1回、3着4回という抜群の成績。時折見せるスタート難が玉にキズではあるが、それでいてこの成績を残せるのは高い能力が成せる業と言っても過言ではない。前走のレディスプレリュードではスタートで4~5馬身遅れるという致命的なスタートミス。2コーナーまでは外々を回ってポジションを挽回し、先行集団の後ろへ。そこからは内に潜り込み直線では馬間を割ってようやく先頭に立ったところをビヨンドザヴァレーに掬われての2着。しかし、これだけロスの多いレースをしながらも勝ち馬とは僅かクビ差なのだから、改めてその能力の奥深さを示したといえる。今回は昨年のマリーンカップを勝った船橋コース。そこから一連の重賞街道での快進撃が始まった正に原点ともいえる舞台。真の女王の座へ昇り詰めるに相応しい条件が揃った。

 

○ビヨンドザヴァレー
 前述のテンカジョウをレディスプレリュードで破ったのがビヨンドザヴァレー。デビューから一貫して芝のマイル前後でコツコツと実績を積み上げ4歳の秋にオープン入り。初の重賞挑戦となったターコイズSでも2着にまとめ、オープン勝ちや重賞制覇も目前と思われたがそこから意外な足踏み。そして心機一転で初のダート挑戦となったレディスプレリュードで念願の重賞制覇。レースでは大外枠からのスタートで外目を回る形。4コーナーで先行集団を射程圏に入れたが、スッとは反応せず鞍上の手が激しく追い通しに。しかし、そこから諦めずに一完歩ずつ差を詰めゴール前での差し切り。この追ってから味のあるレースぶりからダートへの適性を示し、正にひと皮剥けて新たな魅力が開花した。今回も初コースなど課題はあるが、適応力の高さでクリアできれば重賞連勝も視野に入る。

 

▲オーサムリザルト
 丁度1年前、7戦無敗という底を見せないまま挑戦したBCディスタフは無念の出走取消。そして年が明け、今回と同舞台のクイーン賞を快勝して快進撃は続くと思われたが、続くエンプレス杯ではテンカジョウを捉え切れず初の敗北。ただし、差は僅かでその評価は揺るがなかったが、前走のブリーダーズゴールドカップはまさかの3着。終始2番手でレースを運び、4コーナーではあとは突き放すのみ。しかし、最後は文字通り息切れしてしまい、逃げたダブルハートボンドを捉えられず、ライオットガールの末脚にも屈してしまった。結果論ではあるがキャリア最高体重が最後の最後で堪えてしまったか…。今回はそれを踏まえ、中間はプールも併用した入念な調整過程。これで太目が解消すれば本来のパフォーマンスを発揮できるはず。そうなれば悲願のJpnⅠ制覇は目前。

 

△ヘニータイフーン、ライオットガール、アンモシエラ、プラウドフレール
 転入緒戦の前走千葉ダートマイルで南関東の快速馬アランバローズを差し切って見せたのがヘニータイフーン。アランバローズが勝ちパターンのレースに持ち込んでいただけに、その切れ味は殊更鮮やかに映った。今回はJRA・地方を通じて初の重賞挑戦ではあるが、前走で破った相手を尺度にすれば通用する計算が立つ。距離千八にも不安はないとくれば、更なる飛躍も十分可能。


 走りにムラな面は残るもののハマった際の破壊力はメンバー中一番と言ってもいいライオットガール。その象徴的なレースぶりは前走のブリーダーズゴールドカップでラスト100メートルで交わし切った末脚の切れ味は極上。大敗も隣り合わせではあるが、クイーン賞を制している船橋コースで再びアッと言わせるシーンがあっても不思議はない。


 昨年のJBCレディスクラシックを制したアンモシエラだが、今年に入ってから意外な伸び悩み。展開面に恵まれなかったりなど酌量の余地はあれど、昨年の活躍から秘めた能力はこの程度ではないはず。牡馬相手のブルーバードカップを制した船橋千八で真価を問いたい。


 マリーンカップでJRA勢を完封した地元船橋のプラウドフレール。春先には浦和の桜花賞を制しているが、超ハイペースで先行勢総崩れの東京プリンセス賞でも5着に粘り込み資質の高さを示した。関東オークスでは千切られたメモリアカフェを前走で即逆転してみせ、3歳牝馬ではトップクラスの実力を証明。古馬の強豪相手という壁は厚いが、どこまで通用するのか今後を占う意味でも試金石の一戦。

 

(ケイシュウNEWS:石井 一治)

 
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