ダートグレード競走：ダイオライト記念（JpnII）2020

「名馬への道はここから始まる。船橋競馬伝統の一戦」

　ＪＲＡ新馬、２戦目の五百万を連勝して将来を嘱望されたアナザートゥルース。
兄は当時からダート界でトップクラスに君臨していたサウンドトゥルー。しかし、その気性が災いしてか結果は出なかったが、去勢後は地道な走りを続けて昨年１月に準オープンを脱出。重賞初挑戦の名古屋大賞典で３着とメドをつけると、返す刀で挑んだアンタレスＳは１番人気こそウェスタールンドに譲ったものの、積極的な競馬を展開して上がり３Ｆ最速をマークして重賞初勝利。（ウェスタールンドは４着）その後は一進一退の競馬が続いているが、色々なコース、場所でも決して大崩れしていないのは強味。今回も初コースにはなるが先行主体のレース運びで自在に捌く。

　これに立ちはだかるとすればやはりウェスタールンドだろう。
デビュー当初から芝路線を歩み、歯痒いレースが続いていたがダート路線に転向すると連勝して一気にオープン入り。その後は勝ち星に恵まれていないが、イン強襲で２着した一昨年のチャンピオンズカップが光る。実力では前述のアナザートゥルースと比肩するが、こ ちらはやや器用さに欠ける面も…。ただし、ハマった際の爆発力では間違いなく群を抜いている。

　ジョーダンキングも当初は芽が出なかったものの、園田で連勝してＪＲＡに返り咲き。その後は約２年かかったが、安定した成績で昨年春にオープン入り。その後リステッド競走の名鉄杯２着程度で目立った実績は残していないが、重賞でも差のない走りを続けていることから勝利するのも遠くはなさそう。

　南関勢筆頭はサウンドトゥルー。年が明けて10歳を迎えたが、前走の金盃では２周目向正面から進出を開始すると、直線入口で先頭に立つ積極的なレース運び。そのまま脚勢劣ることなく８馬身差をつける圧勝劇。その走りを衰えるどころか、益々凄味を増している。ただ、右回りに比べると若干左回りではパフォーマンスが落ちる傾向があるので、その点が気懸り。

　格下ながら船橋コースに実績があるジュンスターホース、金盃２、３着のフレアリングダイヤとトーセンブルは再度の長距離戦でマークが必要。

◎ アナザートゥルース
○ ウェスタールンド
▲ ジョーダンキング
△ サウンドトゥルー
△ ジュンスターホース
△ フレアリングダイヤ
△ トーセンブル

ケイシュウＮＥＷＳ　石井　一治

船橋競馬場ダート2400mで施行される春のダート長距離競走。競走名の「ダイオライト」は1935年にイギリスから輸入され、日本初の牡馬クラシック三冠馬セントライトなどを輩出した名種牡馬。その功績を記念して1956年に創設されました。