日本テレビ盃(JpnII) 2024｜特集

　「注目のブリーダーズカップ前哨戦」

　昨年のブリーダーズカップクラシック２、５着馬で２月のサウジカップ，３月のドバイワールドカップでも戦ったデルマソトガケとウシュバテソーロが４度目の対決。これまではウシュバテソーロの２勝１敗で今回はどうなるか。ともに目標はブリーダーズカップだけに万全の仕上がりではないはずで他馬の付け入る隙もありそうだが、絶対能力が違う感じもする。
　
　 　デルマソトガケが日本国内で走るのは２歳時の全日本２歳優駿以来。昨年はサウジアラビア、ＵＡＥ、アメリカ。今年もサウジアラビア、ＵＡＥで戦ってきた。まだ４歳なのだが経験値の高さはメンバー中でも上位で、昨年のブリーダーズクラシックでは連対、ウシュバテソーロに先着している。どんなダートになっても対応は可能で、脚質も逃げ差し自在。目標は次走でも力は出せる仕上がりにあり、鞍上もルメール騎手。また、別定56キロも明らかに有利。崩れるシーンは考えにくい。
　
　 　ウシュバテソーロは昨年の当レースの覇者。器の違いを見せつけての楽勝だった。デルマソトガケとはここ４走で３度対戦して２勝１敗。ここ２戦は先着しており、巨漢馬で昨年の内容から別定58キロも特にマイナスにはならず、本格化してからは追って確実に脚を使えて末脚不発なし。コース実績なども考慮すると、あっさり連覇のシーンもありそうだ。重視は当然。
　
　 　ウィリアムバローズは今年の東海ステークスの勝ち馬で、ダートの1800メートルでは５勝、２着４回、３着１回の実績。前走のかしわ記念は1600メートルが微妙に短く、初めての地方の馬場、ナイターに戸惑った感じもあった。今回はコース、ナイター２度目で慣れが見込めて距離もベスト。休み明けにも良績があり、スムーズに運べれば巻き返しがあっていい。
　
　 　ナニハサテオキは前走のフリオーソレジェンドカップで見事に重賞初制覇。ギガキングより２キロ軽い斤量だったとはいえ、３月以来の休み明けでも豪快に差し切った力は本物といえる。ただ、今回は世界レベルが相手の交流重賞。勝ち時計も前走の１分53秒２から２秒近く速くなるはずで、現時点での能力、勢いでどこまで通用するか。ここは試金石の一戦だろう。
　
　 　ギガキングは地元船橋の1800メートルでは抜群の安定感。一昨年の当レースは５着で、この舞台では６勝、２着１回、５着２回。掲示板を外していない。ナニハサテオキに差された前走は別定58キロ。今回は斤量減で叩き３戦目。軽視は禁物。
　
　 　メイショウハリオは３連覇を狙った前走の帝王賞が９着惨敗。サウジカップを取り消しての帰国緒戦で調整が難しく、大井の白い砂も合わない感じがした。船橋の白い砂では昨年のかしわ記念を勝っていて実績あり。立て直して見直し余地。
　
　◎　デルマソトガケ
　〇　ウシュバテソーロ
　▲　ウィリアムバローズ
　△　ナニハサテオキ
　△　ギガキング
　△　メイショウハリオ
　
　（競馬ブック・木村悟）