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早くも、真夏の暑さに【競馬マスターズ 坂田博昭】

2024年07月11日競馬マスターズ

ブロードキャスターの坂田博昭です。

先週木曜日、笠松競馬場に行ってきました。(取材日:7月4日)

丁度、出かけた日は夏の日差しが光り輝き、暑い一日でした。

装鞍所の温度表示は「35℃」まで上がっていました。レースを終えた馬たちには、担当の方がこうしてねぎらいながら水を浴びさせて、まずは体をクールダウン。

7月に入ったばかりの今の時期で、この暑さですから……これからどうなってしまうんでしょうね。取材で、検量前に立っているのもしんどい。。。。

笠松競馬場のスタンドから2コーナーの方向を見ると、周囲の景色には似つかわしくない、銀色に輝くタワーが見えます。

すごく気になったので……競馬場を抜け出して行ってみました。笠松競馬場から車で15分ぐらい。競馬場の背後を流れる木曽川を名古屋方面、愛知県側に渡ったところに、そのタワーはありました。

138タワーパーク。「国営木曽三川(きそさんせん)公園に13ある公園のうちのひとつです。タワーの名前は「ツインアーチ138」。タワーの高さは、その名の通り138m。この数字、所在地の一宮市にちなんで「いち(1)の み(3)や(8)」なんだとか(笑)。

展望台の高さは100m。濃尾平野と木曽川の景色を、広々と見渡すことが出来ます。

眼下に見える木曽川の風景
遠く名古屋の街の姿も見えます

笠松競馬場も、見えるはずなんだけどな…競馬場から見えたのだから……
あっ!川のすぐ向こう側に、スタンドが小さく見えた!!コースは、川の堤防に隠れて見えませんでしたが、競馬場、遠くから見るとこんな感じか。

エレベーターから。タワー入り口のロータリーにも138の文字が。

この138タワーパーク。車がないとなかなか行きづらい場所ですが、一宮駅(JRは尾張一宮、名鉄は名鉄一宮)から、1時間に1便バスが出ています。

機会があれば、一度訪れてみてください。

ここからは、レースの話題。この日のメインレースは、1400mの重賞・サマーカップ。笠松3頭、名古屋4頭、金沢からも4頭の遠征馬が参加して行われました。

最初のゴール板前。先頭に立っているのが、徹底先行の名古屋・セイルオンセイラー。4月末の飛山濃水杯を逃げ切り、短距離路線へとシフトしてきました。

直後に、笠松・エイシンヌウシペツ(黄帽赤黒縦縞服)、更にレッドブロンクス(緑帽桃服)。1番人気のインペリシャブルは、馬場入り後の落鉄の影響もあったのか、いつもの行き振りなく中団ないし後方……。

見た目、流して走っているように見えても、最初の3ハロンが36秒2。文字通り「淀みのない」速めのラップを刻んで駆けた、セイルオンセイラーの形。なので、他の馬たちも仕掛けのポイントを作れなかったのか、この3頭がそっくり前を固めたままで、最後の直線に向きました。

最後は、内のセイルオンセイラーに、番手からエイシンヌウシペツが詰めていきます。

エイシンヌウシペツが、半馬身前に出たところがゴールでした。

笠松のエース・渡邊竜也騎手 ゴールの瞬間、大きく手が上がりました。

左、手前が、2着惜敗のセイルオンセイラー・友森翔太郎騎手

「ちょっと、馬がバテてましたね……」

……馬を下りたあと、残念そうにそう話しました。専門紙に載っていた塚田隆男調教師の談話では、少々夏負けの兆候があるとのことでした。もしかしたら友森騎手の話も、レースでのことではなく、状態面のことだったのかも知れません。

エイシンヌウシペツを管理する笹野博司調教師(左)

「勝つにはあれしかないという競馬でしたね。(セイルオンセイラーの外で中枠という)枠順の並びも良かったです。前走の金沢遠征のあと回復に時間がかかりましたが、今回はこれまでで一番の状態でした。」

1600mは少し長いという見立てで、次走は優先出走権を取った1600mのくろゆり賞ではなく、撫子争覇(8月1日1400m)になる見通しです。

表彰式のあと、取材に応じる渡邊竜也騎手

表彰式でのインタビューの模様は、笠松競馬公式Youtubeのこのあたりから

笠松の重賞、強い遠征馬が来てしまうので、なかなか笠松の馬が勝てません。レース前、渡邊竜也騎手は誰かに言われたらしくて「最近、重賞では2着ばかりですが……今日は勝ちますよ!」と、力強く話していました。まさに有言実行。そして、笠松のエースが笠松で重賞を勝ち、笠松のお客さん方も大いに盛り上がっていました。

次は、そろそろ名古屋にも行ってみますね。