2024年11月19日競馬マスターズ
ブロードキャスターの坂田博昭です。
先月の浦和競馬場での取材。もう一人、この人にも久しぶりに会うことが出来ました。
室陽一朗騎手。デビュー3年目で22歳。浦和所属ですが、今年は4月の初めから8月中旬まで名古屋に短期移籍で長期滞在していました。
その間の名古屋・笠松トータルでの成績が、412戦して43勝。デビューからそれまでの勝ち星を、わずか5ヶ月足らずで倍増させました。
「数を勝って『自分もやれるんだな』という自信に繋がったように思います。」
そんなふうに、衒いなく話す、彼。名古屋だけでなく笠松にも連日のように登場して多くの馬に騎乗し、勝ち負け問わず力を尽くしていました。
名古屋で乗り始めた当時は、具体的な数字の目標よりも技術を高めたい、と言っていた彼。 いまこうしてあとから聞くと、気づいたこともあったようです。
「短期移籍で得るものは、メンタルなのかな。」
いつもと違う場所で、いつもと違う人々の中で、いつもと違う仕事の流れで暮らす時間。「自分もやれる」と感じることも含めて、その気持ちにおいて感じることが、多かったのかも知れません。
当時は、岡部誠騎手と話をしているところも、よく目にしました。他の騎手とも馴染んで、周囲からは「大昔からいるみたい(笑)
「走るのは、馬。」
岡部騎手から学んだこと。なるほど、当たり前のようで、深い。
今年のヤングジョッキーズシリーズでは、トライアルラウンドの最後・船橋で見事1勝をものにし、ポイントトップ通過でファイナルラウンドへの出場権を勝ち取りました。
この写真は、千葉県競馬組合提供
恐らく、今年ここまでに得てきたたくさんのものを生かして、活躍してくれるのではないでしょうか。11月12日現在、通算勝利数99勝。予定通り、ヤングジョッキーズシリーズは今年で最後になるはず。いまから年末の大きな舞台が楽しみです。
今週の競馬場リポートは、香港・ハッピーバレー競馬場からお送りするつもりだったのですが……香港まで行きながら、台風接近のためあえなく途中で帰国……。
香港の競馬場からのリポートは、またの機会に。
たまたま通りかかった、開催終了からの閉場後のマカオの競馬場は、このような感じでした。
ダートコースのあちらこちらに草が生えているのが切ない。
シンガポールの競馬場も、あるところからボタンの掛け違えがあったのか、いとも簡単になくなってしまいました。改めて、競馬場ってなくなるときはすぐだなって、危機感を覚えます。
いま、絶好調?の日本の競馬。でも、かつても同じことあったから。そしてそのあと、大変だった時代も来たし。
備えるのは、いまからなのにな、という思いは、いつも拭えずにいます。
次回は、たぶん笠松競馬場に出かけているのではないかと思います。