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【川崎】競馬専門紙記者の重賞予想(5/8 エンプレス杯 [JpnII])

川崎 重賞

2024年05月07日レース予想

『砂の女王の座を賭けて、川崎でドリームマッチ再び』

 

ダート路線の整備により、冬から晩春へと施行時期が変わったエンプレス杯。昨年秋から続く一連の牝馬重賞戦線であるレディスプレリュード、JBCレディスクラシック。そしてクイーン賞に兵庫女王盃。その各レースで上位を占めた面々が再び顔を揃え、そこに別路線からの新顔も加わり正に現役最強のダート牝馬を決めるに相応しい一戦となった。

 

川崎二一ならグランブリッジの連覇達成に期待が懸る。

昨年の当レース1着以降はすべてダートグレードに参戦して2着4回、4着2回と勝利から縁遠くなってしまっているが、ほぼ惜敗という内容で決して力負けではない。異なるコース、距離に対応は勿論、牡馬相手でも崩れない安定感はメンバー随一。そして何と言っても川崎二一は関東オークスとエンプレス杯を勝ち、前走の川崎記念でも2着という庭と言っても過言ではないくらいの絶好の舞台。昨年秋に敗れた相手はいるが、この条件なら負けられない。馬体をキッチリ仕上げていた前走の反動も懸念されるが、直前の追い切りでは長目からビッシリと追われている点を踏まえれば杞憂に終わりそうだ。日曜日にNHKマイルカップを制した鞍上の勢いも後押しする。

 

対するのは川崎記念3着のアイコンテーラー。

昨年夏にダート路線にシフトしてオープン勝ち。シリウスSは牡馬の強豪ハギノアレグリアスと対等に渡り合っての2着。そして初のJpn1挑戦となったJBCレディスクラシックではグランブリッジ以下を4馬身千切っての快勝した天才肌。その勢いを駆ってのチャンピオンズカップは「マジックマン」モレイラ騎手騎乗も相まって注目を集めたが14着。牡馬最強クラスの壁に阻まれた格好となったが、休養を挟んだその後2戦は3着にまとめており、着実に糧となっている様子。距離、コース二度目で慣れが見込めるとすれば◎を逆転するシーンがあっても何ら驚けない。

 

ここ割って入るとすればダート5戦5勝のオーサムリザルト。

2歳デビューから一貫してダートの中距離に定めてここまで無傷の5連勝。オープン初挑戦の前走でも圧倒的な1番人気に推され、チャンピオンズカップ3着などの実績馬ハピを完封して見せた。東京二一でも勝ち星があり、距離や左回りには何ら不安はないが、今回は初めての地方ダートに加えてナイター競馬が気懸りな材料。ただし、それらをあっさりクリアするようであれば、今後のダート牝馬路線に於いて絶対的な存在となることは間違いない。

 

クイーン賞と兵庫女王盃で星を分け合う形となったアーテルアストレアとライオットガールがこれに続く。アーテルアストレアはレディスプレリュードでグランブリッジ・ライオットガールに勝利。しかし、JBCレディスクラシックではアイコンテーラー・グランブリッジに敗北。ただ、チャンピオンズカップは1秒差にまとめており、脚抜きのいい馬場でなら能力をフルに発揮できると判断。ライオットガールは思わぬ惨敗も隣り合わせでムラな面こそあるが、年跨ぎで連覇を狙ったクイーン賞は10キロ増が明らかに響いた様子。キッチリ絞ってきた前走は逃げてアーテルアストレアの末脚を封じて見せた。両者とも十分主役を張る資格は十分だが、如何せん今回は更なるライバル出走により不本意ながらこの順番となってしまった。地方勢の筆頭格はキャリックアリード。今年から南関所属となったが、5歳にしてキャリアは9戦で馬券圏内を外したのは一度のみという超堅実派。しかし勝ち星は千八までで今回は全く未知の距離。相手も大幅強化となるが、この枠順を利してロスなく運ぶことができれば上位に食い込む可能性を秘めている。

 

◎グランブリッジ

○アイコンテーラー

▲オーサムリザルト

△アーテルアストレア、ライオットガール、キャリックアリード

 

(ケイシュウNEWS:石井 一治)

 
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