「経験を生かし、ヤギリケハヤの３連勝に期待」
ルーキーズサマーカップは、一昨年は準重賞として行われ、道営から転入初戦となった地元のポリゴンウェイヴが勝利し、地元のニッショウミライが２着に。昨年から重賞に昇格し、第１回も地元のアムクラージュが優勝し、２着には船橋から遠征したビッグショータイムが入った。今年は転入馬の参戦がないため、1番多く走っている馬でもリヴェルベロの４走が最高。新馬戦を勝った馬が５頭もいて、その上に新馬、２戦目と２戦２勝の馬が３頭もいる。８頭立てと頭数的には寂しいが、レベルはかなり高い。
ヤギリケハヤは、新馬戦のタイムは目立たないが、その勝ちっぷりはなかなかのもの。そして次走は地元船橋ではなく川崎に遠征し、初コース、初めての1500㍍を克服して２連勝を決めた。それも決して楽な競馬ではなく、その勝負根性はかなりのもの。レース経験の少ない２歳馬で、初めての環境で力を発揮できるのは潜在能力の高さの証明。再び初めての環境でのレースになるが、経験値の差を生かして３連勝で重賞制覇を狙える器だ。母系を遡ればダイナアクトレスなど活躍馬が多くいる血統背景にも注目したい。
ファイアトーチは新馬戦が２番手から抜け出し、2戦目も先行策から抜け出す競馬で2連勝。前開催は高速馬場だったが、それにも対応できたことは大きい。２戦目は辛勝ではあったが、僅差の叩き合いを制したことは大きい。母のハナノパレードは牡馬相手に駿蹄賞を勝など東海地区で活躍した牝馬。船橋在籍の半兄ヨルノテイオーも2歳時から活躍しており、この馬も活躍が期待できる。
ライトスリーは、ファイアトーチと同じく浦和・小久保厩舎の管理馬。新馬戦は逃げ切り勝ちで、２戦目は３番手追走からの勝利。その後少し間隔はあいたが、ここに向けて乗り込みは進んでおり、仕上げに不安はない。父シティオブライトは、アメリカでブリーダーズカップ・ダートマイルやペガサスワールドカップなどＧⅠ４勝。母の半兄にはアメリカの重賞ウィナーがいて、血統的な魅力もある。
オニアシは、新馬戦を勝ったが、２戦目がライトスリーの４着で、３戦目がファイアトーチの２着。ライトスリーとファイアトーチと再戦になるのだが、前走はファイアトーチとはハナ差。使う度にレースを覚え、差す競馬ができるようになっている。前走に続いて御神本騎手が鞍上、神騎乗に期待したいところだ。
シェナノパリオは新馬戦がタイム差なしの２着で、２戦目がライトスリーの２着で、３戦目がファイアトーチの４着。デビューから３戦して未勝利で、その上に２戦目と３戦目の勝ち馬と一緒と分が悪い印象。しかし、前走は4コーナー手前でオニアシに前をカットされ、一旦ブレーキをかけてから再び外に出しての4着。あの不利がなかったらもっと際どい勝負になっていたと思われる。オニアシ同様使いつつレースを覚えており、初勝利が重賞ということも十分あり得る。
◎ヤギリケハヤ
○ファイアトーチ
▲ライトスリー
△オニアシ
△シェナノパリオ
（勝馬：山形宗久）
