「ラムジェットが二冠を狙う」
フォーエバーヤング不在の東京ダービーを制したラムジェットが二冠を狙う。その東京ダービーでは、それまでの後方追い込み策から一転して道中3番手の好位から。勝負どころで三浦騎手の手が激しく動きエンジンがかかるまでに時間を要したが、いざ火が付けばグイグイと伸びて2着に6馬身差を付ける圧勝だった。相当なスケールを感じさせる馬だし、祖母ラヴェリータはダートグレード競走7勝の名牝、ダートでひと時代築きそうな血統背景も魅力。自身二冠がかかる勝負駆けの一戦だ。
もちろんフォーエバーヤングも外せない。スタートで後手を踏み、道中泥だらけになりながらも直線2着馬と馬体を接触させながらも伸びて、内から先に抜け出した勝ち馬にハナ・ハナ差まで迫ったレースぶりは、結果3着ではあったが、その能力の高さと可能性を感じさせる走りだった。再びアメリカ遠征を控え、その前哨戦に陣営はジャパンダートクラシックを選択。全日本2歳優駿圧勝など世代能力最上位は言うまでもなく、どんな走りをみせるかが焦点。もちろん目標は次。
地方勢の大将格は京浜盃勝ち馬サントノーレ。その京浜盃で1.5秒差を付けたアンモシエラが羽田盃で0.2秒差2着、東京ダービーでは1.6秒差3着と上位入線しているだけに、骨折での離脱が悔やまれる。ラスト一冠に向け復帰緒戦の戸塚記念では、23キロ増と成長ぶんを含め余裕残しの仕上げながら6馬身差圧勝と上々の再始動。叩いた上積みは大きく見込める。
カシマエスパーダの不来方賞2着は押し出されるようにハナを切り、後続の目標になった感があるし、1800mぐらいがベストの印象だが、2000mにはメドを立てた格好。ひと叩きしての上積みも無視はできない。
ミッキーファイトは包まれ通しでスムーズさを欠いたユニコーンSで3着。先着した2ラムジェット・サトノエピックとは勝負付けが済んだとは思えない。最内枠を克服して完勝のレパードSは強かったし、ヒケは取らないはず。
サンライズジパングはJBC2歳優駿で3着以下を離してフォーエバーヤングの2着だった。以降カトレアS15着後は芝路線に戻り、ホープフルS3着、若駒S1着はあるものの皐月賞、日本ダービーは着外。再びダートに戻り不来方賞を快勝し軌道修正。ダート路線で底をみせた感はないし、ここでも見劣りしない。
サトノエピックはラムジェットに完敗の前2戦から逆転があるかだが、それでもダート路線では連対パーフェクトが続いている。初勝利時のようにすんなり逃げの可能性も一考。
◎ラムジェット
○フォーエバーヤング
▲サントノーレ
△カシマエスパーダ
△ミッキーファイト
△サンライズジパング
△サトノエピック
(日刊競馬:小山内完友)