2024年04月07日競馬情報
令和6年度の第1回大井競馬は4月8~12日の計5日間、ナイター開催。開催メインとして10日にJpnⅢ・東京スプリントが、また前日9日にはSⅢ・ブリリアントカップが組まれている。また、後半2日間は船橋競馬とのダブルナイター開催で、競馬ファンとしては忙しくなりそうだが、嬉しい叫びともいえる。魅力溢れる今回開催も見逃せない。
1日目のメインは「プリマヴェーラ賞」 B1B2下選定牝馬 1200メートル
わかば賞2着に敗れたキタサンベレーザは、気配落ちは全くなく状態は安定している。狸穴坂賞では当レースのメンバーに入っていたウナモンタナアルタを負かしており、先に上のクラスを経験している。2走前の再現となるか、注目したい。キタサンベレーザを負かしたのはルイス。前走は上手く番手追走から終いまでスピード感ある動きで押し切った。流れが向いたとはいえ見事な勝利であった。この2頭に割って入るのがイッツソーラッド。重馬場にはめっぽう強くスピードに乗った競馬が得意。スローペースだと自身の良さが出ないので、流れる展開なら好勝負必至だ。ワイズゴールドは前走格付け緒戦では案外も、休養明けが響いた。使われて2戦目前進必至で、この距離も好相性。上積みに期待が高まる。
2日目のメインはSⅢ「ブリリアントカップ」 4歳以上オープン 1800メートル
好メンバーが揃った今年は混戦必至。前走初重賞勝利を飾ったサヨノネイチヤ。デビュー後未だ3着以下がなく、安定感のある走りをしている。久々の実戦となるが、地力は最上位で能力通りなら、まずこの馬が1、2番といってもいい。これに対抗する各馬、ランリョウオーは連覇がかかっている。金盃では自身で流れを作る展開も最後の直線で気持ちの入った叩き合いで見事レースを制した。大井1800m戦(3.0.1.1)とコース相性も良好で、唯一の着外は勝島王冠。その時とまた条件は変わるので見直しは十分にある。ナンセイホワイトも侮れない。3歳戦を戦い抜いた後は着実に力を付けてきた。トライアルレースでは鋭い伸び脚で先行馬をまとめて差しきり、着差以上に強い内容であった。久々の3歳以来の重賞レースとなるが、いきなり上位を脅かす存在になるだろう。ヒーローコールは3歳時、常にトップクラスで走ってきた実力馬で、古馬相手のレースでも食い下がり、掲示板を拾ってきた。1つ歳を重ね、まだまだ成長段階にあるが、現状でも能力は十分に足りるだろう。久々大井コースも全く問題ない。一頃の勢いはないが、マンダリンヒーローも虎視眈々と上位をうかがっており、注目の1頭。復調気配あるミヤギザオウ。実績を見ると距離が長いほうが良さそうだが、好調の今ならこの距離もカバー出来そうだ。
3日目のメインはJpnⅢ「東京スプリント」 4歳以上オープン 1200メートル
ドバイワールドカップdayの影響でスプリント路線が手薄になったが、実績馬が多数出走。中でも注目しているのは交流競走2度目の出走となる船橋競馬所属のギャルダル。主戦は1400mと今回は距離短縮となり、尚且つ当距離も初めて。初物尽くしで見通しがつきずらいが、能力は確か。前走のフジノウェーブ記念ではオメガレインボーに最後直線粘られるも更に伸びて先着、1戦毎に力をつけており勢いはメンバー随一。十分に期待できる。アームズレインも勢いある1頭。基本路線は1200mが主軸も前走距離延長に初重賞であったが、2着と好走。脚質問わずどの位置からでも競馬が出来るのが魅力で、状況に応じれる自在性を備えている。父も地方ダートに馴染みのある馬で馬場に関しても問題はなさそう。ここを勝って短距離路線の新たな勢力に名乗りをあげる。スピード自慢のテイエムトッキュウも侮れない。カペラSでは時計1分9秒3の好時計で勝利。自慢の脚を活かせた。6歳になっても衰えは全く感じられず、地力通りならこの馬にもチャンスが巡る。ただ、久々のレースとあって実戦の感覚が取れ戻せているかかが課題。当日の気配にも注目したい。その他、年明けにOP連勝したクロジンジョーや8歳馬となったが、まだまだ衰え知らずのヘリオス。地方馬からも好調プライルードに重賞でも大崩れしないジャスティンなど熾烈な争いに注目だ。
4日目のメインは「モルガナイト賞」 4歳以上A2(2)B1(2) 1400メートル
叩き2戦目期待のロイヤルペガサスは前走息が上がるも3着と粘った。本来は1400mで結果を出す馬とあって忙しい1200mで、尚且つ休養明けと不向きな条件であった。これを踏まえて圏内確保は上々の内容だ。今回距離も自己条件に戻り1度使った上積みもありここは間違いなく前進可能といえる。3戦連続3着と惜敗が続いているのでここで1つ勝っておきたいところだ。対抗するのは現在4連勝中と目下絶好調のブルグミューラーだ。浦和・川崎と連勝、久々の大井だが前回使ったのは3歳時で既に1年以上経っており、その頃の馬とは全く違う。発馬も今が格段に上手く、踏み込みも力強くなった。相手関係も強化されるがここも通過点に過ぎず、上位争いに間違いなく加わる。サイレントギフトは生涯全9勝中8勝をここ大井1400mで記録。当該コースの相性は間違いなく良好で現級も既に勝っている。自己条件に戻ったパワースレイヴにも注目で重馬場適性(2.3.3.1)と好走率は高い。週明けの雨がどの程度馬場に残っているか、注視したい。
5日目のメインは「エイプリル賞」 A2(1)B1(1) 2000メートル
ラブラブパイロが本線になるだろう。シンデレラマイルでは交流重賞でも連対実績を持つスピーディキックにクビ差迫る2着と惜しい内容だった。既に力は証明できたようにこの自己条件に戻るのは明らかにプラス。ここは着実に賞金を加算して再び重賞戦線に名乗りを上げたいところだ。長距離路線でお馴染みのコスモポポラリタも上位を狙う。北國王冠・金盃TRでは圏内確保も双方レースは同じ馬にちぎられた。今回は相手も緩和され地力ならこの馬も上。やや間隔は若干開き、実戦感が失われてなければチャンスはある。7歳馬にして復調気配漂うドスハーツにも注目したい。未だ南関移籍後未勝利だが、展開ひとつで直線活かせる流れになれば1発あってもいい。叩き2戦目のナッジも充実期に入り、再び重賞を狙える力を蓄えつつある。ここを勝てば更に勢いに乗るはず。
【出走予定馬は4月5日現在】
(日刊競馬 山本 翔太)