【開催見解】第20回名古屋競馬(12/19~22)

2016年12月18日

 第20回名古屋競馬は「ウィンタースプリントシリーズ」と銘打って、12月19日~22日の計4日間で開催されます。なお、シリーズタイトルにもあるように、全48レース中、3つの800m戦を除いた45レースが1400m戦という一風変わった試みです。各日のメインレースもすべて1400m戦。ここではその展望をお伝えします。

 

 初日のメインはA-3b組の「コウヤマキ特別」。

 一次戦を見送ったマイティディーバ、転入初戦となるビービーキャリバー以外の5頭は前回のA-4組からのスライド。となれば最先着マイネルアクティヴを重視すべき。ただ、距離が1ハロン短縮されたことで、ホウライマリーンの逆転を狙ってみたいところです。戦列に復帰後は8、4、3着と徐々に粘りが戻っているし、出脚の鋭さは健在でここも先手を奪えるはず。他馬が執拗に絡んでくるようなら状況は変わりますが、その可能性は小さいとみます。やや単調なゲスワットは位置取りが大きな鍵でしょう。前記ビービーキャリバーは通用する実績がありますが、近走を見る限り発馬に甘さがある印象なので、最内枠は微妙な感じがします。

 

 2日目のメインはA-3a組の「デージー特別」。

 ここには前回のA-3組から4頭がスライド。そのレースは勝ち馬アサクサポイントの強さが際立ちました。それだけに逃げて2着に粘り込んだタケルオウジは額面通りに評価していいと思います。ただし、前走が転入初戦だったキクノレヨンは出脚で勝っている印象があり、最初のコーナーまでの攻防が焦点。ここをうまくしのげれば押し切る可能性が高まるでしょう。一気の形勢逆転を狙うのがラヴァリーオステルとトーホウボンバーですが、前記2頭に淡々としたペースで運ばれてしまうと厳しくなります。波乱があるとすれば、名古屋初参戦となるフジノフェアリーが玉砕覚悟の逃げの手に出た場合が考えられますが、岡部騎手、戸部騎手が易々と譲るとは思えません。

 

 3日目のメインはA-2組の「もみの木特別」。

 昨年の東海桜花賞でタイム差なしの3着、オープン2勝などのトップフライアーにとっては一枚落ちの条件。しかも得意とする1400mなら譲れないという自負があるでしょう。でも攻め馬の気配はもうひとつピリッとしません。カツゲキキトキト以外に傑出した存在が少なくなった今、復活が待たれる1頭ですが、油断は禁物といった情勢のように思います。逆転候補の筆頭はオンワードハドソン。11月戦では流れが向いたとはいえオープン初挑戦で見事に制しており、オープン2走目の前走も4着にまとめました。うまくマークする形に持ち込めれば、強敵撃破のシーンもありそうです。近走の健闘が光るニホンピロマイティは侮れませんが、1400mのスピード勝負は不得手の印象で、これとの比較ならブランク明けでも、意外性を秘めたワンダフルタイムに食指が動きます。

 

 4日目はシリーズメインの「ウィンタースプリントオープン」。

 昨年は6連勝を果たすなど活躍したコスモナーダム。今年は年頭の新春盃を制した後もオープン2勝、東海菊花賞2着など、このクラスの安定勢力になりました。持ち味であるレース運びのうまさを発揮すれば、最も勝利に近い存在です。これに10月戦で先着したヴェリテも首位候補で、思惑通りの展開なら続けて負かすことも可能でしょう。オープンで4、3着のゴールドブラザー、すんなり先手がかなった場合のハナノパレードにも上位争いの資格がありそうです。穴は1400mを得意とするイワクラギンガですが、近走の不振から一変できるほど甘くはないメンバー構成だと思います。

 

 

(文:競馬東海 寺澤 正勝)

 

競馬東海

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