【開催見解】第１１回川崎競馬（1/1～1/4）

第１１回川崎競馬は１月１日から４日までの４日間開催で全４８鞍。

初日のメインはＢ２二組Ｂ３一組「初詣特別特別」１６００メートル

　ジョイアが中心になりそうだ。中間は抽選もれもありひと息入った格好だが、現在５連勝中を含め（９２０２）の通算成績通りの素質の持ち主。川崎コースも２戦２勝と得意としており、自在性のある脚質も魅力だ。ノースリッジは叩き２戦目の前走で１１番人気の低評価を覆して差し切り勝ち。一変してきた。この川崎コース４勝の好成績が光り、再度好走可能。転入初戦のジャズピアノは夏以来で気配チェックは必須だが、ＪＲＡ１０００万でも差のない競馬をしており、Ｂ２クラスなら本来力上位の評価もできる。オリークックは夏以来となるが、このコース得意。格上のＢ１下でも好走歴があり、仕上がりしだいでは。徹底先行でイチバンボシ、トキノワイルド、逆に末脚を生かしてミカドポーネグリフの地元川崎所属馬３頭も上位進出をうかがう。

２日目のメインはＢ１二組Ｂ２一組「初富士賞」１６００メートル

　ロンドンアイは前走でもスタートで出遅れ。それでも格上相手に０秒１差の３着と底力は示した格好。このクラスに止まっているべき器の馬ではなく、自己条件の今回は確勝を期すところ。オキナワレッドは重賞で２、３着があるが、２着は距離１２００メートル、３着は距離２１００メートルでのもので、高い潜在能力を感じさせる。いくら好走したと言っても距離２１００メートルからの短縮は父サウスヴィグラスからは当然歓迎。１６００メートルでは未勝利だが、前々走ではロンドンアイの０秒１差３着がある。ポイントプラスは現在４連勝中。２歳デビュー時からの期待馬がようやく軌道に乗ってきた格好だ。こちらも秘める素質はＡ級。当然上位争いに絡んでくる。他では終い堅実なヤマニンフリスキー、この距離に良績十分のブラゾーハリーにも注目だ。

３日目のメインは「第５０回報知オールスターカップ」２１００メートル

　南関東所属馬から。まず注目は羽田盃馬アウトジェネラルか。休み明け初戦の前走は中団追走のまま終わったが、ひと叩きでどこまで変わってくるかが焦点。明け４歳、クラシックの走りからも今年の重賞ロードでの期待は大きく、まずはここでキッカケを掴みたいところ。連覇を狙うスターシップは明け１０歳となるが、昨秋も重賞２着が２度あるように衰えは感じられない。前走は着外に終わったといえ、舞台が変わって巻き返しの余地は十分だ。エミーズパラダイスは調整明け２戦を３、１着と復調を示した。この川崎２１００メートルではロジータ記念勝ち、エンプレス杯２着の良績があり、牡馬相手でも互角に戦える素地はある。パワーストラグルはようやく向かえた転入初戦で４着と、さすがは交流重賞勝ちの実績がある実力馬の一端は見せてくれた。距離はもちろんＯＫで、地方馬同士の重賞ならもうひと花の可能性も。
　他地区所属馬の２頭も魅力十分。兵庫のオオエライジンは長期休養明けを２連勝して、ここへ臨んでくる。２１００メートルという距離はベストではないだろうが、力はこのメンバーなら上位評価なのは明白だ。逆に距離歓迎は金沢のジャングルスマイルだが、昨年のこのレース大敗からコース（左回り）適性がどうか。

４日目のメインは地方交流「大師オープン」１６００メートル

　タマモスクワートが連覇を狙う。は前走ゴールドカップで２着。ジョーメテオには２馬身半差をつけられたが、直線しっかり伸びて同厩舎ワンツーに貢献した。川崎１６００メートルは昨年の当レースも含めて転入後最も結果を残している舞台。これまでのオープン特別の結果からも、ここなら信頼が置ける。同じ小久保厩舎のガイエスブルクは過去川崎（６２０２）の良績がある。ひと息入っており仕上がり鍵だが、ベスト１６００メートルならこの相手でも好勝負可能。メイショウパーシーは重賞の前走こそ厳しい結果だが、そのスピードはオープンでも十分通用する。地元の川崎で見直し可能。ヤマニンキングリーは文字通りのビッグネームだが、明けて９歳。久々の実戦にもなるし、まずは様子を見たい。前走で初めて崩れたが、南関東で開花したシンボリマルセイユも巻き返しの余地はある。高知のトーホウカイザーは名古屋で重賞良績があるが、ここに入っての力関係は微妙なところ。

（文：日刊競馬　　鎌田智也）