【開催見解】船橋競馬(2020/1/7~11 重賞:船橋記念)

2020年1月6日

 令和元年度、第10回船橋競馬は1月7日から11日までの5日間開催。昨年と同様、今年も船橋は通年ナイターということでナイター開催(全日、12レース立て)となる。ただし、最終レースは19時55分(第1レース発走は14時00分)と通常のナイター時より約1時間早くレースが終了するのでご注意を。また、今開催と来月の2月開催は厳冬期であるため、騎手の健康管理面を考慮して、すべての競走(JRA交流競走は除く)において、アンダーシャツ分として馬の負担重量が0.kg加増される。

 

 開催初日のメインはB3三組による1600メートル戦の白富士特別。ホワイトパスは連勝中の明け4歳馬。勢いに乗っており、特に前走は今までにない番手からの抜け出しで5馬身差の圧勝劇。脚質に幅も出てきた。まずクラスの壁などないはずで、3連勝の期待は十分。ビッグバジェットはJRA未勝利から転入してきて2戦を消化。ともにレース最速の上がりマークしての2、2着。力は見せているのだが、どうにも勝ち味に遅い。父ディープインパクトで母の父はケンタッキーダービー馬のストリートセンス。血統的な魅力もあり、まだまだ伸びる余地はあるはず。転入3戦目でひと押しあれば初勝利のシーンまで。クルーズラミレスは再転入緒戦が惜しいアタマ差の2着。それでも改めて南関東への適性と能力を見せつけた。ひと叩きして順当に良化。重視は当然。他では転入後2、1、1、2着と安定感のあるトミケンゲヌーク、前走が着差以上の強さだったアンダンテバイオに要注。

 

 2日目のメインは重賞の船橋記念で電撃の1000メートル戦。ノブワイルドはこれまでダートグレードを2勝、船橋の1000メートルでも昨年7月の習志野きらっとスプリントを制しており、今回のメンバーに入れば断然といった存在。11月にJBCスプリント、12月にゴールドカップを使ってきてさすがに上積みまではどうかだが、状態はいい意味で平行線にはありそう。スムーズに先行して力通りに走れれば圧勝のシーンまで。キャンドルグラスは短距離路線で抜群の安定感があり、初めての1000メートルだったトライアルの前走も完勝。念願の重賞初制覇へ、ノブワイルドは強いが最後のもうひと押しを期待。ラブミークンは休み明けで出遅れたトライアルで2着。力のあるところを見せた。大型馬だけに叩き2戦目の上積みは大きいはず。重賞でも互角以上の走りができそう。ナガタブラックは昨年の優駿スプリントの覇者。休み明けの前走をひと叩きして、ここは明け4歳の緒戦。コース、距離も2度目で前進十分。初コース、初の左回りが鍵でもスプリント適性は確かなキャプテンハウテン、51.5キロが魅力のラディヴィナが穴候補。

 

 3日目のメインはオープンによる準重賞のチバテレ盃、距離は1700メートル。1着馬には2月12日に施行予定の報知グランプリカップへの優先出走権が与えられるのだが、この原稿を書いている時点では少頭数になってしまいそうな気配。中心はリッカルドだろう。明けて9歳になったが先月のオープン特別では5馬身差で圧勝。このレベルでは一枚も二枚も上ということを改めて証明して見せた。この中間も順調にきており、相手強化の感もない。前走の1600メートルから距離は100メートル延びるが、1800メートルまでは守備範囲だけに素直に信頼すべき。ベンテンコゾウは前走でリッカルドの2着。完敗ではあったが、休み明け2戦目で変わり身は見せてくれた。昨年の当レースの勝ち馬であり、ここは大型馬の叩き3戦目。逆転まではどうかでも差は確実に詰まるはず。3番手が難解だが、JRA6勝の転入馬サトノアッシュ、転入2戦目で距離延長歓迎のミキノトランペットに注目。

 

 4日目は夕刊フジ×サンスポZBAT!賞がメインで、B1二組・B2一組による1600メートル戦。ホワイトヘッドは昨年、京浜盃3着、黒潮盃3着。まともならB級あたりでウロウロする器ではなく、前走は約2カ月の間隔が開いてプラス16キロ。それでも大器と言われるカジノフォンテンには離されたとはいえ連対を確保。1700から1800メートルがベストでも1600メートルなら大きく割り引く必要もなく、馬体さえ絞れてくれば今回はV奪取まで十分。イリオンは3連勝中の上がり馬。B3から一気にB1まで昇級してきた。レースの流れに合わせて動くことができて、終いの脚もしっかり。メンバー強化でも勢いは素直に重視すべき。サージュは勝ち味に遅くて南関東では未勝利だが、追って不発がなく常に相手なりの走り。格上相手でも斤量差があり、流れひとつで互角以上に。シンボリラピッドは2018年11月の長期休養明けとなるが、鉄砲は利くタイプ。休養前にはA2下で勝ち鞍。軽視は禁物。

 

 開催最終日のメインはA2・B1一組による1500メートル戦の習志野特別。ユニバーサルライトが地元の船橋で掲示板を外したのは前走だけ。その前走は格上相手のオープン特別で、距離も1000メートルとこの馬には忙しかった。ここまでA2下で2勝。自己条件に戻れば地力上位の存在で、1500メートル替わりも歓迎。ここは見直し。グリードパルフェは昨年、東京湾カップ2着、東京ダービー4着、黒潮盃2着、戸塚記念3着。古馬になった今年も確実に重賞路線に乗ってくる器のはずで、休み明けをひと叩きして順当に良化。1500メートルは多少、距離不足の感はあってもまず勝ち負けとみる。カジノシップは南関東で16戦11勝。昨年8月以来の実戦で当日の気配優先は確かだが、船橋も2度目で大きく崩れることはなさそう。サクセッサーは東京湾カップでグリードパルフェを撃破して重賞勝ち。復帰2戦目で変わり身を警戒。フレリングダイヤは大型馬の転入2戦目。船橋に良績もあり躍進警戒。

 

(ケイバブック 木村 悟)

 

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開催当日のレースに関する情報については、主催者発表のものとご照合ください。

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