【開催見解】金沢競馬 県営第6回[通算第6回]後半(6/9・11 重賞:徽軫賞)

2019年6月8日

 2019年度・第6回の金沢競馬は前半週が終了。残すは後半週、6月9日(日)・11日(火)。

 

 9日(日)のメイン10Rは「準重賞 報知新聞杯 スーパースプリント賞(日本海スプリントTR)」(A2・B1・B2・3歳A・900m)

 金沢では珍しい電撃の900m戦。昨年から「重賞・日本海スプリント」(900m・7/9火)が新設されて、本競走はそのトライアル(1着馬には優先出走権)。昨年は「B1・B2・C1・3歳A」だった出走資格が今年は「A2・B1・B2・3歳A」に変更された。

 まず、金沢で900mを経験した馬や参考となるレースも少ないだけに、予想しづらい面はご了承いただきたいが、その辺りは各馬の戦績・馬体等から適性を見極めてジャッジ。なお、前走の編成クラスによって斤量差が設けられている(A2…57キロ、B1…56キロ、共に牝馬は2キロ減)。

 今年のメンバーは

 1番 マヤノガルネリ 56松戸政也

 2番 ベルウッドデナリ 57中島龍也

 3番 ミキノグランプリ 57青柳正義

 4番 ディアグリスター 57栗原大河

 5番 ルクナバード 57鈴木太一

 6番 ドリームバンバン 57米倉知

 7番 トサイチ 57藤田弘治

 8番 プラチナバディ 57堀場裕充

 希望馬がいなかったこともあり、1700mくらいが向きそうな馬ばかりが編成されてしまった(4頭は回避)。スタートが不安定な馬やテンに動けない馬も多く、正直言って、走ってみないと分からない一戦ではある。

 そんな中でスプリント適性の高さなら元JRA1600万下ミキノグランプリ。未勝利勝ちはダート1000m、500万下勝ちはダート1200m。やや血気盛んな気性で短距離向きなのは確か。前走は1900mが少し長かったか直線で力尽きたが、レースぶり自体は今季一番のもの。鍵は落ち着きとスタートだが、ポンと出れば逃げて有利に運べそう。

 ディアグリスターも普段から掛かる気性という点で距離短縮は悪くない。現に当地でのベストパフォーマンスは昨年の1400m・金沢スプリントC2着でもある。ここ2走は掛かり気味→勝負所で怪しくなる内容とはいえ、さすがに900mまで短くなると何とも言えないが、スタートを五分に出ればスピード負けしない顔ぶれ。大きく崩れることはないはずだ。

 前走2着で復調をアピールしたベルウッドデナリも上位候補。前走は1900mで後方待機策。自ら動いていく競馬だと何とも言えない段階ではあるが、スタートが遅いわけではなく、距離にはそれなりに対応できそう。内枠と位置取りがどうかだけ。

 トサイチ、ドリームバンバン、マヤノガルネリ、プラチナバディは不安定なスタートと距離への対応が鍵も、力的には上位。

 また、この日の9Rには「マリーゴールド特別」(A1-1・1700m)も組まれている。次回が春の大一番・百万石賞で、最後の前哨戦と言えるここに、グルームアイランドが登場。今季の当地での2戦は圧倒的な内容、中間も順調だけに当然最有力。注目はJRAオープンから転入カレンラストショーだが、芝中距離での逃げがベストの戦績で、当地適性は半信半疑な面もある。3月以来になるメイジンはマズマズの仕上がりで、普通に逃げれば好戦可能なはず。今季は少々案外なマイネルリボーンも差しに徹しての変わり身に期待。

 

 11日(火)のメイン(8R予定)は「重賞 北國新聞社杯 第1回 徽軫(ことじ)賞(レッドファルクス賞)」(3歳以上牝馬・1500m)

 今年新設された牝馬重賞。夏の全国交流重賞・読売レディス(8月20日に実施予定)に向けての牝馬路線が整備された格好で、A級馬12頭が集結。

 出走予定馬は、ミスアンナ、フェイマスラブ、ハルヲヨブオンナ、ゴールドハリアー、エグジビッツ、ヤマミダンス、ナガラリバー、エイシンリンリン、フジノナデシコ、サノラブ、トーホウボニータ。(登録のあったフェリシアルチアは回避)

 再転入緒戦を逃げて圧勝し、最有力と目されていたフェリシアルチアが戦線離脱となり、展開的にもチャンスのある馬が増えたはず。力を出し切った時は大半の馬に出番がありそうで、先行タイプも多数。激戦が予想される。

 実績的に最有力はヤマミダンス。昨冬・中日杯の覇者で、牡馬相手のオープンでも好走実績は他馬より上。今季も前々走・金沢スプリングCは2着争い(3着)。ここに向けて中間の追い切りも強化しており、スンナリ先行できるかどうかだけ。

 そのヤマミに前走で先着したエグジビッツも当然有力。遠征と両睨みの末、僚馬の回避でここ出走だが、1500m辺りで先行がベストのはず。こちらもスンナリ先行できるかだ。

 展開面も含めた安定感ではミスアンナ。今春の転入後は一戦毎に感触が良くなっており、2番手から抜け出した前走も強かった。1500mに短縮して流れが速くなっても対応できる行きっぷりでもあり、最も崩れる可能性がないと言えそう。

 サノラブもベストの距離なら侮れない。逃げ有利の馬場だったとはいえ昨季はA1-1で牡馬を撃破したほど。再転入後は少し長い1700mと1900mで、ここ2走は展開も厳しかった。先行争い次第で変わり身があっていい。

 フェイマスラブは少し距離不足かもしれないが、ここ2走より自慢の末脚が生きる流れになりそうで、他馬の出方や立ち回り一つ。1900mで連勝は5でストップしたエイシンリンリンも好時計のある1500mなら相手強化でも。前走でB級準重賞勝ちフジノナデシコも決め手は通用していい。調子を上げているハルヲヨブオンナも軽い馬場になれば圏内。

 なお、この日はヤングジョッキーズシリーズ金沢ラウンドも行われる。第1戦(7R予定)はC1・1400m、第2戦(9R予定)はB1・1500mで、JRA 6名、地方(西日本)7名(2名は1鞍ずつ)によってポイント争いが繰り広げられる。

 

(文:競馬カナザワ 大井 明洋)

 

金沢 カナザワ

 

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