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【開催見解】金沢競馬 県営第10回[通算第12回]後半(9/1・3 重賞:イヌワシ賞)

2019年8月31日

 2019年度・第12回の金沢競馬は前半週が終了。残すは後半週、9月1日(日)、3日(火)。

 

 1日(日)のメイン10Rは「JRA認定 サファイア賞」(2歳・1400m)

 1番 ティアラクイーン 田知弘久

 2番 アウマクア 米倉知

 3番 ミライヘノトビラ 池田敦

 4番 エクメディアリオン 吉原寛人

 5番 シオジレア 吉田晃浩

 6番 グラムデイジー 中島龍也

 7番 ドンナフォルテ 藤田弘治

 8番 マロンブランド 畑中信司

 9番 シュネルン 青柳正義

 10番 メイメイ 柴田勇真

 

前開催と同距離の認定戦。連続参戦は勝ち馬をはじめ6頭いるが、別のレースを勝って参戦3頭も加わり、枠順や展開、馬場の違いがポイントになりそう。

その前回サードニクス賞を制したエクメディアリオンは当然有力。ペースを握って着差以上の強さだった。逃げて2勝、斤量1キロ増、維持の調整。他馬との差は詰まるかもしれないが、自分の競馬さえできれば崩れることはあるまい。

前回3着ドンナフォルテの前進にも注目。その前回は発馬でヨレて苦しい内々の展開に。初めての経験が応えた負け方でもあった。新馬戦の好タイムや馬体から見ても、素質の高さは疑いなく、外からスムーズな競馬で本領発揮なら肉迫以上も。

前開催の新馬戦を勝ったアウマクアも素質では負けていない。新馬戦の勝ち時計は遅いが、これは馬場が重くなっていた影響が大で、実質はそれ以前の新馬戦と遜色ないレベル。馬っぷりも良く、まだ粗削りな面があって伸びしろ。初距離は不利だが、揉まれねば好戦。

前回の認定戦でも最後方から脚は見せたマロンブランドも圏内。スタートに課題は残るものの、良馬場より道悪の方が走りも良くなる可能性。

なお、この日の11Rには「楽天競馬でポイントざくざく貯まる特別」(A1-2・1700m)も組まれている。中心は前開催1700mのA2-1を完勝したコスモボアソルテ。未対戦馬もいるが、半数以上には近走先着済みで引き続き適距離。転入当初より従順さも出ており、極端に揉まれない競馬にさえなれば結果も付いてくる。転入馬アイスミディも好馬体と底を見せていない成績が光り、休養明けでも注目。先行ディターミネイト、差しスマイルゴーイング、トーセンエポナ、トサイチ、プラチナバディ辺りも展開一つで浮上。

 

3日(火)のメイン11Rは「重賞 北國新聞社杯 第15回イヌワシ賞(白山大賞典トライアル)」(3歳以上・地方全国交流・2000m) 1着馬には2開催後の10月1日(火)「第39回白山大賞典」(JpnIII)への優先出走権が与えられる。

過去5年の優勝馬は

 

 2014第10回 金沢・セイカアレグロ(牡9)…吉田晃浩 不・2分10秒2

 2015第11回 金沢・ジャングルスマイル(牡9)…平瀬城久 不・2分10秒0

 2016第12回 兵庫・エーシンクリアー(牡6)…田中学 良・2分11秒7

 2017第13回 金沢・グルームアイランド(牡6)…吉原寛人 良・2分10秒0

 2018第14回 北海道・モズオトコマエ(牡4)…鴨宮祥行 不良・2分7秒4

 

第4回までは東海・近畿・中国の地区交流重賞、第5回から全国交流重賞に。第8回から距離は1900mから2000mに変更。暑い最中の輸送があるだけに遠征馬が手薄になりがちで、東海・近畿・中国の地区交流重賞時も含めて地元馬が健闘している。

全国交流にリニューアル後の1着→2着→3着の所属は

 

 2009年…名古屋→兵庫→笠松

 2010年…笠松→笠松→笠松

 2011年…金沢→金沢→金沢

 2012年…金沢→笠松→金沢

 2013年…金沢→高知→高知

 2014年…金沢→金沢→金沢(セイカアレグロとケージーキンカメのマッチレースに沸く) 

 2015年…金沢→兵庫→金沢

 2016年…兵庫→兵庫→高知

 2017年…金沢→兵庫→浦和

 2018年…北海道→金沢→金沢

 

全国交流になってからも遠征馬は東海・兵庫・高知からが大半で(2012年に南関東勢が初参戦して5着と8着、2017年の1番人気タマモネイヴィーも3着)、地元の有力馬が出走すれば好走傾向あり。

今年のメンバーは(8月30日現在・他地区馬は騎乗予定騎手)

 

 カツゲキキトキト(名古屋)…大畑雅章

 タガノゴールド(兵庫)…下原理

 ドラゴンエアル(北海道)…服部茂史

 キヨマサ(兵庫)…田中学

 ティモシーブルー(金沢)

 カレンラストショー(金沢)

 ゴーインググレート(金沢)

 ミスアンナ(金沢)

 ブラックビアド(金沢)

 マイネルリボーン(金沢)

 

今年の遠征馬は各地のトップレベルがいて超強力。地元勢のラインナップも決して悪くないが…。

最有力は名古屋のカツゲキキトキト。ダートグレードを除く東海地区で2年ぶりの敗戦となった前走2着だが、ひと息入った影響やカラ馬を気にしながらのレースで内をすくわれたもの。ひと叩きしてここへは予定通り、白山大賞典に3年連続出走して6着→2着→3着なら当地も不安なし。中間の状態さえ問題なければ、地方馬同士の2000m以上なら負けられない立場。

兵庫のタガノゴールドも首位候補。JRAオープンから昨夏、兵庫移籍後は重賞3勝。乗り難しさでの敗戦はあるが、好位インでタメて脚を使えれば、地方馬同士なら好レース必至。前走・名古屋でのクビ差2着も勝ち馬がマイペース逃げに持ち込んだもの。夏場の遠征さえ克服すれば、2000mで大崩れは考えられない実力。

 

北海道のドラゴンエアルもダートグレード入着の実力、昨年の盛岡・マーキュリーCも4着。ここ2年の地元戦はスーパーステション、オヤコダカなどに分が悪いだけで、重賞でも常に上位争い。一昨年12月の名古屋グランプリで、カツゲキキトキト(3着)に先着はされてはいるが、あちらの地元。夏場の長距離輸送を克服できれば、差はないはず。

対する地元勢は、百万石賞馬ティモシーブルーが大将格。乗り難しさがあって4連勝の着差は小さいものの内容は強く、早く先頭に立つと良くない気性だけに相手が強くなった方がレースしやすい可能性も。ここに向けて調整も順調。

元JRAオープン馬の2頭、ゴーインググレート、カレンラストショーも先団で流れに乗れれば善戦できないか。前走1500mで大きな差がついてはいるが、今回の距離が向くのはカレンラストショーの方。

 

(文:競馬カナザワ 大井 明洋)

 

金沢 カナザワ

 

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