【開催見解】第5回名古屋競馬(6/1・6/3~5)
第5回名古屋競馬は【東海ダービーシリーズ】と銘打って、6月1日、3~5日の計4日間で開催されます。ここでは各日のメインレースの展望を述べたいと思います。
初日のメインはB-1組【ふたご座特別】1600m
中央1000万級からの転入初戦を完勝したマイネルガネーシャ。道中は気難しい面を垣間見せながらも、しっかりした伸び脚は当地での活躍を予感させました。前開催を見送ったのは予定通りで、この中間も元気いっぱい。賞金順の編成の割に相手は骨っぽいですが、連勝が十分に狙えます。これと互角の評価はアルマベルヴァ。あらゆる条件で堅実にまとめているのは力があってこそで、連戦による疲れさえ出なければ好勝負は間違いないでしょう。この2頭が他馬をリードしており、メイケイハリケーンやフューリアイズはよほどすんなり行けないと粘り込むのは難しいのでは。これらとの比較なら、攻め手の幅が広いリサーチアゲンの方が信頼性は高いかもしれません。
2日目のメインはA-3b組【きんぽうげ特別】1600m
三たび名古屋の所属となったキクノラフィカが2走目にして勝利に最も近い存在とみています。前走はアップアンカーに着差以上の完敗といった印象も、少しムキになった面がありました。1600mは守備範囲でしょうし、クラスが下がったこともプラスに作用するはずです。同じ2走目で注目したいのがランフォージン。中央在籍時は主に芝の中長距離を使われており、前走は初めてのダートだったことを踏まえると及第点をつけられます。前走比20キロの体重増だったことからも上積みは予想以上にあるかもしれません。前走圧勝のマイネルコンキスタ、手堅く末脚を伸ばしているピースフルリバティも上位の一角になるでしょう。
3日目のメインはA-3a組【アカンサス特別】1600m
かきつばた記念では7着に終わったアイファーソングが巻き返しに燃えています。今後は他地区への遠征も視野に入っており、このような条件で苦戦するようでは結果も見えてしまいます。管理する倉地師は短距離よりも少し長めがいいと考えているようで、どんなレースをするのか注目です。連勝で勢いづくのはドナルトソン。発馬を決めた前走は5馬身差の圧勝で、A級でも十分にやれる感触を得ました。未対戦の相手もいますが、目下の充実ぶりなら3連勝も可能と思えます。他では常に上位視されているゴールドピューマ、攻め手が多彩になったイワクラギンガが有力でしょう。
4日目はシリーズメインの3歳オープン【東海ダービー】1900m
ダービーウイークの締めくくりとなる当レース。今年は金沢からの参戦がなく、名古屋・笠松馬での争いに。となると駿蹄賞を8馬身差で圧勝したハナノパレードが不動の中心でしょう。十分な形に持ち込めたとはいえ、これについて行った先行馬が総崩れだったことを考えると、額面通りの強い内容でした。焦点は次位争いで、年初にこれを負かしたことがあるブラックスキャットが最有力とみます。タメがきくタイプで展開に大きく左右されないのが強みだと思います。発馬が互角ならという条件はつきますがメモリードルマンには変わり身があっていいし、じっくり調整してきたミトノレオも連対なら資格がありそうです。
(文:競馬東海 寺澤 正勝)