【開催見解】第5回名古屋競馬(5/24~27)
名古屋競馬は「合歓の木シリーズ」と銘打って、5月24日~27日の計4日間で開催されます。ここでは各日のメインレースの展望をお伝えしたいと思います。
初日のメインはB-1組の「ふたご座特別」1600m
一次戦と同じくA、B級は賞金順による編成となっており、前開催からスライドでの出走が6頭を数えます。その中にも有力馬はいますが、中心は二次戦に照準を合わせてきたマイティディーバ。前走のAGI名古屋城カップでは果敢に逃げて、厳しいペースながらも3着に粘り込みました。しかも1800mだったことを考えると中身の濃い内容で、A級入りは当確といってもいいでしょう。おそらく今回も逃げるとみていますが、2走前のように差す競馬もできるわけで、信頼に足る軸馬です。これの直後につけそうなレオネプチューンが次位筆頭で、往時の走りを取り戻したメモリービビッドも好勝負を期待できそう。穴は連闘が向きそうなメイケイハリケーンですが、緻密な立ち回りを要求されます。
2日目のメインはA-3組の「スイカズラ特別」1600m
注目は連勝が止まったヴェリテの巻き返しなるかですが、それは十分にあると思います。転入後は比較的詰まったローテーションで使われており、勇躍オープン初挑戦となった前走は疲れがたまった状態だったように感じられます。直前の追い切りはさすがの動きを見せており、これで馬体が回復しているようならさらに信頼度はアップするでしょう。珍しく連闘で臨んできたハナノパレードは一次戦で5馬身差の圧勝。素直に評価すれば今回も勝ち負けですが、トゥルーカラーズと枠順の内外が逆になったことが鍵で、正念場になります。前走までの6勝がすべて逃げ切りで、好位からの競馬になった場合にどうかといった感じです。前述のヴェリテが強い競馬をすれば、アカデミックドレスやドニゼッティを連れてきそうな気がします。
3日目のメインはA-2組の「ウツギ特別」1400m
一枚落ちで1400mになればキクノフレヴァンの反撃を期待します。一次戦はイワクラギンガをマークする形で運べましたが、最後は突き放されて4着に終わりました。中央時は短距離主体に使われていたことからすれば、1ハロンの短縮はかなりプラスに作用するはずです。余裕をもたせた仕上げだったゴールドピューマも変わり身十分でしょう。東海桜花賞は地元の名古屋勢で最先着の4着と健闘しており、暑さが厳しくなる前にもうひと頑張りしておきたいところです。ほかにもプライトシンプー、ラヴァリーオステル、アルファメールなど順調に回復している馬が多く、意外に混戦かもしれません。
4日目はシリーズメインのA-1組「合歓の木オープン」1900m
休養明けを快勝したアイファーソングが中心でしょう。中央時は中距離が主戦場で、この距離は問題ないどころか適性はかなり高いはず。体質の弱さは相変わらずのようですが、現状でもこのメンバーなら勝つ公算が大きいと思います。距離を考慮するとピースフルリバティも上位視されて当然。ただ、一時期のピークは過ぎた印象です。少頭数になりそうなのは好材料ですが、状態に関してはあまり強調できません。代わって浮上しそうなのがコスモナーダム。ここまで着々とステップアップしてきましたが、前走の2着も悪い内容ではありませんでした。納得できる状態でないと使わないという陣営の信念が結実するのも時間の問題かもしれません。
(文:競馬東海 寺澤 正勝)