【開催見解】第19回名古屋競馬(12/12・14~16 重賞:名古屋グランプリ)
第19回名古屋競馬は12月12日(月)、14日(水)・15日(木)・16日(金)の4日間開催で行われます。3日目・15日には東海公営の最高峰、Jpn2『第16回名古屋グランプリ』。ダートグレード競走の最長距離・2500mの舞台でスタミナ比べが繰り広げられます。では、初日からメイン競走を紹介していきましょう。
初日のメインはB-1組の『射手座特別』(1400m)です。今開催はA、B級は賞金順での編成となっていてレベルは?ですが、そこを狙い澄ましてきたかのように、前走で同鞍勝ちのダンスオーレが出走してきました。中間の仕上げも順調のようで、相手が緩和ということなら堅い本命馬かもしれません。しいて不安を上げるなら、規定で1キロ増の斤量を背負うことぐらいか。前走快勝のインシグニスブルーは追いかける形だと甘くなってしまいます。再びハナを切れるかどうかが鍵。他にはハシルセンセイ、コハクフェアリーといった元A級の面々が圏内でしょう。
2日目はA-3組の『シクラメン特別』(1400m)。既存勢力ではサマーサラファンやタケルオウジが有力。ヴィンテージイヤーは9日の笠松を使われていて、現時点で連闘してくるかは未定です。ただ、このレースで注目したいのは2頭の転入新馬たち。キクノレヨンは兵庫B1格からの移籍になりますが、3歳時には園田クイーンセレクションで2着。また名古屋で行われた昨春の若草賞(4着)にも遠征してきており、馬場経験があるのは強みでしょうか。もう一頭のアサクサポイントも実績馬で、中央では1600万条件(1800mダート)を勝っています。追い切りもスピードに乗るとなかなかの迫力で、陣営は名古屋グランプリ(希望するも選定漏れ)に申し込みをしていたほど。人気、印も既存馬、新馬に分散しそうなので、馬券的にも面白いレースとなりそうです。
3日目は『第16回名古屋グランプリ』(2500m)です。中京のチャンピオンズカップ、年末の東京大賞典の関係もあって、中央勢には超弩級はいませんが、交流重賞5勝で昨年の覇者アムールブリエ、交流重賞を連勝中の3歳馬ケイティブレイブが出走してきます。前者はここを最後に繁殖入りとのことで、飛躍の場となった名古屋で有終の美を飾れるかどうか。後者は伸び盛りの3歳馬だけに、2017年に向けてさらに弾みをつけたいはず。モマれず気分よくならストロングサウザー、名古屋大賞典で3着だったモズライジン、浦和記念(4着)に続いての出走となるメイショウヒコボシも流れひとつで2強に割り込む可能性は十分とみています。他地区勢では大井のユーロビート。マーキュリーカップを勝っており、2走前には2400mの東京記念を勝利と、南関東きってのステイヤーです。そして最後になりましたが、地元の期待を一身に背負うのがカツゲキキトキト。ローテは詰まっていますがこれは予定通りで、中間も抑えきれないぐらいの馬力の良さ。出来に関しては6着だった白山大賞典以上とみています。ならば掲示板、いやホームなら馬券圏内まで。そんな期待を持ってもいいのでは。
4日目はA-2組の『寒椿特別』(1600m)。前走は内から伏兵に足をすくわれてしまい惜敗のアカデミックドレスが今度こそか。道中は掛かっていたので折り合いもポイントでしょう。オープンでは厚い壁にはね返されていますが、適鞍ならニホンピロマイティも有力。再び安定感を取り戻したモズノハナミチも圏内。また、穴党にはラヴァリーオステル。大ベテランの域に達しましたが、冬場はひと味違った走りができる馬で、中間は元気一杯。1600mなら一発の期待が持てそうです。
(文:競馬東海 寺澤 正勝)