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【開催見解】第22回名古屋競馬(1/1~1/4 重賞:湾岸ニュースターカップ、新春盃、名古屋記念)

2017年12月31日

名古屋競馬『新春シリーズ』は1月1日から4日までの連続4日間開催。一部変更がありましたが、今年も3日連続で重賞が組まれており、正月競馬らしい豪華な編成でお送りします。また楽しいイベント、プレゼント等も多く企画されていますので、ぜひ名古屋競馬場へも足をお運びください。

 元日のメインは今年から新設された明け3歳馬による重賞『第1回湾岸ニュースターカップ』(1600m)。東海地区デビュー馬限定戦となっているのが特徴です。主役は何と言ってもゴールドウィング賞を4戦4勝で制したサムライドライブでしょう。今回はそれ以来の競馬で2カ月ほど日程があいていますが、この間も調教は順調に積んできています。年末に行われた笠松『ライデンリーダー記念』も視野に入れていましたが、「新しくできた重賞ですし、正月から名古屋競馬に足を運んでもらうファンの皆さんに見てほしいですから、2018年は地元からと決めたんです」と角田輝也師が言うように、盛り上げる意味でも地元出走はありがたい話。まだ体質面のひ弱さがあって目一杯の調整は課せられていませんが、限定戦ではポテンシャルが違いすぎます。パンとすれば全国区も望める逸材ですし、幸先のいい船出を見せてくれるでしょう。焦点は次位争いで、2戦2勝のトーホウカトレア、ソエを気にしながらも走りが良くなってきたフレーゴリ、ゲートや当日のテンション次第でドレストゥナインズが有力。サムライドライブの僚馬キングブリスは休養明けで仕上がり次第ではないでしょうか。

 2日は『第57回競馬エース賞・新春盃』(1800m)。オープンクラスの賞金上位馬は翌日の名古屋記念のほうに大半が回りましたが、こちらもなかなか豪華で多彩な顔ぶれ。実績馬と昇り馬が入り乱れて白熱した戦いが予想されます。まずは昨年3歳重賞・秋の鞍を制し、ゴールド争覇や笠松グランプリで全国区の猛者と互角に渡り合ってきた明け4歳のポルタディソーニ。短距離馬の趣はありますが、陣営はかねがね「折り合い面の心配は払拭しており、長い距離でも大丈夫。中距離路線も視野に入れている」と語っていましたし、ここは希望しての出走となります。「2018年もポルちゃんと大きいレースを勝ってみたい」と宮下瞳騎手。彼女を背に正月重賞制覇となれば華やかさも増すというもの。ただ、牡馬陣も黙っていません。古豪マヤノオントロジーはもともと中距離適性のほうが高い馬で、このローテで使えるなら歩様は問題ないと判断。明け4歳のアスタークライはまだソラを使ったりと遊びが感じられます。前走はハナに立ったのが敗因なので巻き返しは可能でしょう。名古屋へ再転入後は3戦2勝のダイゴマサムネは太め傾向にあり、ひと絞りほしい現状。とはいえ、当初からここを目標にしていたので、これまでにない仕上げで臨んできそう。「たぶん勝つでしょう」と今津博之師が強気なセルリアンラビットは中央1000万条件の馬で、決して大言ではないはず。他にも韋駄天ウォーターディル、堅実娘リョーシンヒナタなどなど。主役、本命候補が多数いて、面白さという点では正月3重賞の中では一番かも!?
 また、この日は前座?として、特別競走に格下げとなった『第20回尾張名古屋杯』(1600m)も行われます。今年からA級馬は外れて、B級、C級の混合戦に変わりました。こちらも各クラスの昇り馬、好成績馬が顔を揃えているので、熱い戦いになることは間違いないようです。

 3日は『第21回名古屋記念』(1400m)です。注目はもちろんカツゲキキトキト。名古屋グランプリでは中央馬を差し置いて1番人気に推されましたが、残念ながら悲願のグレード制覇はならず3着。ですが、真っ向勝負で戦ったのは立派。今年こそはの思いは陣営も、われわれも同じ気持ちでしょう。激戦からは半月あまりと日程は詰まっていますが、昨年も同様のローテで優勝しているだけに心配はご無用。1400mも昨年のゴールド争覇でトウケイタイガーを負かしていますし、地元限定のメンバーなら連覇濃厚では。この後は六甲盃(兵庫)や中央の平安Sも視野に入れているようですし、2018年も好発進してくれるでしょう。昨年の2着馬ヴェリテが相手候補としては有力。ただ、差す競馬もできるようになったとはいえ、ベストは逃げ。出脚が鋭くなっているキトキトが問答無用の競馬をすると、競馬を放り出すような悪癖を出さないとも限りません。そのヴェリテをライバル視して、これまでの対戦成績を2勝2敗としたサンデンバロン。脚質で融通が利くようになった点は有利かも。堅実コスモナーダム、一昨年の覇者ドナルトソンも登録があります。昇り馬では笠松ドリームアロー。ただ、ここまでこれほどの強敵とは戦っていません。モロさもある馬だけに、さすがに勢いだけでは…という印象です。

 

 4日はA-2組の『門松特別』(1600m)です。オープン勝ちのある実績馬もいますが、人気は取り消し明けを押し切ったマヤブリリアント。惜敗続きに終止符を打って、過去にオープン2着もあるコウエイサムライ。冬毛が目立って見栄えしませんが、決め手のあるマイネルカリストあたりが有力となりそうです。

 

 

(文:競馬東海 寺澤 正勝)

 

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