【開催見解】浦和競馬(2019/12/23~25 重賞:ゴールドカップ)
初日のメインレースはB2B3による師走特別で距離は1500メートル。中心になるのはランニングウインド。浦和でデビューから2連勝のあとに中央に移籍して1勝を挙げているし、この辺りなら力量上位は明らか。浦和に戻ってきてからは5着、2着と着実に状態を上げており、メンバーにも恵まれた印象で絶好のチャンス。
ブルーローズは詰めの甘さはあるが、その反面相手なりで大きな崩れが少ない。桃花賞で3着があるほどだし、安定したレース振りは評価できる。馬体も理想的だし、展開ひとつで好勝負に持ち込めると見ていいだろう。
今回は昇級戦となるジョーマキアートだが、叩き2戦目で鮮やかに逃げ切った前走がインパクト大。母はしらさぎ賞を制しており血統面の裏付け十分、強力な同型も不在だけに無理してでも自分の形に拘れば他馬を圧倒するシーンまでありそう。
ティースワロは詰めの甘さが目立っている近走の内容だが、堅実な末脚が魅力の1頭。先述ジョーマキアートが逃げる展開ならおそらくペースは上がるし、決め手勝負になれば大きく浮上する場面も十分だろう。
ハヤブサライデンの前走は8着だったが、これは2000メートルの距離が影響した印象。状態が落ちているとは思えないし、距離短縮なら自身の力は発揮できるはず。今回は人気を落としそうだが、むしろ配当的な妙味がある。
2日目のメインレースはA2下による武州賞で距離は1400メートル。フランシスコダイゴは中央3勝クラスからの移籍で、A2下の条件で連続2着。900メートルと1000メートルでのものだけに距離延長がポイントになるが、浦和の1400メートルならコーナーで息が入るだけにそれほど気にすることはなさそう。今回はキッチリ決めたいところだ。
10月以来の実戦となるホウショウレイルだが、前走でA2下でも結果を残している。間隔が開いても力は出せる気性だし、重賞でも1番人気に推されたほどで元々期待の高かった馬。来年以降に再び重賞路線で活躍するために今回も結果がほしいところ。
ゴーフォワードは叩き2戦目の前走で鮮やかな逃げ切りを決めた。移籍後は船橋での2戦は案外だったが、それを除けば着外なしと手堅くまとめているし、更に状態を上げている様子。おそらく今回は番手からの競馬になるが、これが本来の形。相手強化でも見劣る印象はない。
ツルマルキングオーの前走は相手が揃って分が悪いと思えたが、それでも4着だから内容は上々。2走前に1着で本調子と判断していいし、一枚落ちのメンバー構成なら巻き返しを期待する手は十分だろう。
キョウモバライロはムラ駆け傾向で掴みにくいが、自分の形に持ち込めると渋太さを発揮する。先行タイプではあるが、ペースが上がった方が持ち味が生きる感じだし、むしろ今回の方が競馬はしやすいはずだ。
3日目のメインレースはゴールドカップで距離は1400メートル。JBCスプリントを制したブルドッグボスは2走前の東京盃でも2着だから完全に状態は戻っている。前走ほど厳しい流れにはならないだけに仕掛け処がポイントになるが、南関同士だけに主役は譲れない。
JBCスプリント3着のトロヴァオは勝ち切れないものの近走は手堅くまとめている。間隔を開けた方が走る傾向だけにローテーションは微妙だが、馬体も増えて体調が上がってきているだけに上位にマークは当然だろう。
JBCスプリントは5着だったノブワイルドだが、習志野きらっとスプリント、プラチナカップ、テレ玉杯オーバルスプリントと重賞3連勝で今期は絶好調。前走は早目に交わされる厳しい展開だっただけに5着ならむしろ粘っている方。今回はマイペースが見込めるだけにアッサリ巻き返しがあっても全く驚けない。
アドマイヤゴッドは中央では芝のみだったが、移籍後に使い込んでようやくダートにも慣れてきた。前3走は3着、1着、3着と安定感も出てきただけに、初コースで多少忙しい1400メートルでも軽くは扱えない。
アルファベットは格下の存在ではあるが、浦和の1400メートルに的を絞って1着、2着、1着と適性の高さを示している。時計勝負にも対応できる感触だし、混戦になればここでも出番は十分にありそうだ。
(勝馬 小栗 啓裕)